屋台の七福神
七福人は、福徳の神として、古くより信仰されている七神で、恵比寿神、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿・寿老人、布袋尊をいう。もともと、個別に福神として信仰を集めてたが、仏教の七難七福の思想から、室町時代初期に七福神としてうまれた。日本中に数多く祭られ、七福神巡りとして東京近辺だけでも約30の七福人巡りがあるという。
屋台の人形にも七福人の人形がある。今のところ4福人だけであるが、その内高山祭に3福人、石岡のおまつりに1福人、鴨川合同祭に1福神、潮来祇園祭禮に1福神がある。
七福神巡りは、徳川時代初期、天海僧正が家康の相談役に起用され、人心を鎮める行政の方策として七福神信仰を採用したことに始まるという。江戸市中に七福神を祀る寺が建てられ、この風潮が全国に波及した。
七福神を祀る神社や寺院を正月に参拝すると、「七難即滅・七福即生」と言われ、七つの福徳がさずかり、七つの災難から逃れられるという信仰が広まった。七福神の乗る宝船を「おたから」と言い、元旦にその絵を枕の下に置いて寝ると、運が開けるとも考えられた。
東京近辺の主な七福人巡りは、日本橋七福神、亀戸七福神、隅田川七福神、谷中七福神、下谷七福神、東海七福神、新宿山手七福神、浅草名所七福神などがある。
恵比須神 (日本生まれ)
イザナギ、イザナミの三男として生まれた夷三郎といわれている。天照大神とは兄弟の関係にある。恵比須は鯛と釣り竿を持っていて、「釣りして網せず」といわれ清廉の心を象徴している。
兵庫県西宮市の西宮神社、大阪市の今宮戎神社などが有名。
清廉・漁業・商売繁盛・交易の神といわれ、エビス顔といわれるように尊顔である。
恵比寿神 恵比寿:高崎山車まつり
屋根屋台
高山祭:春の山王祭:恵比寿台
人形山車
鴨川合同祭:山王講:恵比寿の山車
人形山車
高崎山車まつり:砂賀町
恵比寿:高岡・御車山祭 恵比寿:大津祭
笠鉾・花笠
高岡・御車山祭:守山町
文化4年(1807)作
屋根屋台
越中八尾曳山祭:上新町
城端治五右衛門作伝
屋根屋台
大津祭:西宮蛭子山 (白玉町)
恵比寿:伏木曳山祭・けんか山 恵比寿:城端祭
笠鉾・花笠
伏木曳山祭・けんか山:寶路町
屋根屋台
城端祭:西上町 竹田山
(寛政7年・1795 荒木 和助)
大黒天・だいこくさま (インド出身)
恵比寿神と共になじみ深い神で、全身のイメージから如何にも福が来そうな福々しい姿が多い。
インド・ヒンドゥー教の神シバ神の別名で、マハカラといわれていた。マハは大を、カラは黒あるいは時間を意味し、時間は死を内蔵するので、インドでは「大いなる死の神」として考えられていた。
日本では、姿は頭巾を被り俵に座る像が多く、福・有徳・財宝・闘戦の神・糧食を司る神・豊作の神・財福の神とされている。
大黒天 大黒天
屋根屋台
高山祭・春の山王祭大国台
笠鉾・花笠
高岡・御車山祭:木舟町
屋根屋台
越中八尾曳山祭:西町
波町岩倉理八 作
大黒天:伏木曳山祭・けんか山 大黒天:城端祭
笠鉾・花笠
伏木曳山祭・けんか山:石坂町
(山本 喜兵衛)
屋根屋台
城端祭:東下町 東耀山
(安永3年・1774 荒木 和助)
大黒天
人形山車
高崎山車まつり:羅漢町
人形山車
高崎山車まつり:羅漢町
人形山車
高崎山車まつり:羅漢町
大黒天:潮来祇園祭禮
人形山車
大國主命
潮来祇園祭禮:二丁目/
昭和63年 古屋敷 吉男作
人形山車
成田祗園祭:土屋区
2007年 (株)晃月人形作
毘沙門天 (インド出身)
毘沙門とは多聞天ともいわれ四天王の一人で仏法を守る軍神。梵語で(ヴァイシュヴァナ)で法を説くところから多聞と訳され、全てを一切漏らさず聞くことのできる大知恵者のことを意味する。七福神では戦いの神とされ、正義の味方となってくれる善神。
毘沙門天の三代霊場として奈良県信貴山朝護孫子寺、京都府鞍馬寺、京都府毘沙門堂がある。
左手に持つ塔は八万四千の法蔵・十二部経の文義を具し、右手の宝棒は悪霊を退散させ財宝をさずけるといわれる。
毘沙門天:伏木曳山祭・けんか山
笠鉾
伏木曳山祭・けんか山:湊町
本保 喜作 作
弁財天 (インド出身)
弁財天は、インド出身といわれるが、人形は純日本的な瓜実顔(ウリの種に似た、色白く中高でやや細長い顔)の美人になっている。
七福神の中では、ただ一人の女性で梵語でサラスヴァティーの訛で「水をもつもの」の意味で、インドのサラスヴァティー河の女神。また、宇宙創造の神ブラファー)妃の一人である。
弁財天の総本社は広島県佐伯郡宮島町の巌島神社、この社の弁財天と琵琶湖の都久夫須麻神社と神奈川県江ノ島の江島神社を合わせて日本三大弁財天とされている。
愛敬を示し 音楽、弁舌才智、水の神、芸術の神として古来日本では市来姫と同一神として信仰されている。
弁財天:石岡のおまつり 弁財天:石岡のおまつり 弁財天:渋川山車まつり
人形山車
石岡のおまつり:金丸町
古川 長延 作
人形山車
石岡のおまつり:金丸町
人形山車
渋川山車まつり:上之町
弁財天:高崎山車まつり 弁財天:伏木曳山祭・けんか山
人形山車
高崎山車まつり:本町二丁目
晴雲斎秋月 作
笠鉾
伏木曳山祭・けんか山:本町
辻野 久右ェ門 作
福禄寿・寿老人 (中国出身)
福禄寿は中国道教で老人星の化身である。延命長寿を司る神として信仰を集めている。福禄寿と寿老人は同体異名。長命、富財、与宝、諸病平癒の神でもあり、人々の安全と健康を守る。
福禄寿:伏木曳山祭・けんか山 寿老人:伏木曳山祭・けんか山 福禄寿:古川祭
笠鉾
伏木曳山祭・けんか山:中町
辻野 久右ェ門 作
笠鉾
伏木曳山祭・けんか山:十七軒町
屋根屋台
福禄寿
古川祭:青龍台
寿老人:城端祭
( 屋根屋台の人形 )
寿老人
城端祭:東上町 鶴舞山
(安永2年・1773 荒木 和助作、調和28年に14大小原治五郎右衛門が修復)
布袋尊 (中国出身)
耳たぶが大きく、見ていると心が福々しくなる人形。
唯一実在の人物で中国唐代に活躍した僧。本名は契此(かいし)で人々からは「布袋さん」と呼ばれている。布袋和尚を尊敬すると、福運の御利益があるという。
布袋尊:高山祭・秋の八幡祭 布袋和尚:高岡・御車山祭 布袋:伏木曳山祭・けんか山
屋根屋台
高山祭・秋の山王祭布袋台
笠鉾
高岡・御車山祭:通 町
笠鉾
伏木曳山祭・けんか山:上町
辻野 久右ェ門 作
布袋尊:城端祭
屋根屋台
城端祭:出丸町 唐子山
(宝暦12年・1762 荒木 和助作
弘化3年・1846 小原治五右衛門改作)
   
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