おててこ舞(根知山寺の延年) Oteteko dance 糸魚川市



日本百名山の一つ、雨飾山(1963メートル)を望む糸魚川市山寺。山寺の名の由来は、修験坊12ヶ寺がこの地に栄えたことからきているといわれ、現在はその一つ金蔵院のみが残っている。

延年の由来

延年とは「遐令延年(かれいえんねん)」という言葉に由来するといわれ、「遐令」とは「長寿」を意味し、「芸能によって心を和らげることが寿福増長につながる」という思想がある。
その起源は奈良時代にまでさかのぼり、鎌倉時代に栄え、寺院や神社で遊行僧や修験者などが酒宴の折に余興として演じたものと言われ、風流と稚児舞を軸に、神楽、漫才、獅子舞の類も組み入れた日本の歌舞のルーツ。
山寺の「延年」の由来・起源は定かでないが、500年ほど前に関西から伝わった寺院芸能といわれる。風流と稚児舞を軸に、神楽、漫才、獅子舞の類も組み入れた日本の歌舞のルーツ。寿命延年を祈願する舞として残る。

根知山寺の延年

金蔵院から観音道を経て急な山道をたどると大きな杉やトチ、ケヤキの木が覆うように茂った根知谷の村社・日吉神社が姿を現す。
毎年9月1日の秋季大祭に、「おててこ舞」に代表される舞楽が奉納される。「鏡の舞」「鉾の舞」など十種類の舞で構成され、「根知山寺の延年」と近隣に親しまれている。
金蔵院から出発した稚児による日吉神社までの行道がある。途中の観音堂から2台の神輿を伴って、日吉神社にのぼり、神輿のけんか神事が行われた後、くるいの舞を皮切りに「山寺の延年の舞い」が奉納される。
その構成は、風流・舞楽・神楽・万歳・獅子舞などからなる。順序は、①くるいの舞②踊り(おててこ舞)③鏡の舞④花の舞⑤弓の舞⑥鉾の舞⑦種蒔き⑧しめの舞⑨万才の舞⑩獅子の舞の順で舞われる。くるい舞は露払いである。
中でも「おててこ舞」が有名であるが、30分以上にも及ぶ「おててこ舞」は踊大将といわれる大人4人と稚児の踊り子4人が舞台に上がり、ほとんど自分の位置を動かず、手と足、扇を開閉しながら旋回や足踏みなどゆるやかに、たおやかに舞う。『露の踊』『若衆踊』『扇車』『四節踊』『三国踊』『百六』がある。
太鼓の横笛のゆったりした音色が杉木立に囲まれた境内に響き渡ると、時を超えた幽玄の世界に引き込まれるようだ。秋季大祭は稚児道中から始まり、みこしの練り歩き、舞楽奉納迄4時間余にわたって繰り広げられる。

おててこ舞を含め「根知山寺の延年」として昭和55年(1980)1月28日に国の重要無形民俗文化財に指定された。









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