桜清水 Sakura Shimizu 新潟市



地元の人たちから、茶の湯などに愛用している桜清水は、明治11年(1878)、明治天皇北陸ご巡幸の折には行在所からご用水に指定された。
この湧水は、伝えられるところによると、鎌倉時代の弘安元年(1278)、市内中村の鎮守・諏訪神社(現在の那加武良神社)の再建工事中に土取場から湧き出したと伝えられている。当時は、特に飲用水に不自由していた地区なので、村人たちは神様からの授けの水として『禊清水(みそぎしみず)』と名付け、大切に守り続けてきた。以来、700年以上にわたり、どんな日照りの時でも枯れることなく湧き出し続け、地域住民の貴重な生活用水(飲料水や炊事用)として利用されてきた。
『桜清水』という名前は、この清水のそばに桜の大木があり毎年春に美しい花を咲かせていたため、いつの頃からか、誰からともなくそう呼ばれるようになったといわれている。
一説では、東島の妙蓮寺を開山した日印上人によって発見され、上人はこの清水を茶の湯に愛用された、ともいわれている。
伝統ある清水ですが、現在は実用的なポンプで汲み上げられている。実際に水が湧き出す様子を間近で見ることができ、地元の方が日常的に利用する「生きた史跡」としての姿が見どころとなっている。


≪現地案内看板≫
桜清水

昔、中村では飲み水に恵まれず、人々は大変不便な思いをしていました。
ある年のこと、村のお宮が古くなったので、建て直すことになりました。
ところが、いよいよお宮を建て始めたら、壁土が足りなくなり、この場所の土を使うことになりました。
何人かで土を掘り、もっこで運んでは壁に塗りました。
こうして、しばらく掘り続けたときです。中から水が湧き出てきました。しかも、飲んでみると冷たくてとてもおいしい水でした。
村人たちは大変喜びました。そして、そばに桜の大木があったことから、「桜清水」と呼び、人々の大切な飲み水となりました。





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