チョコエッグ。それは名前だけは聞いた事のあるものの、実物は一度も見た事がないものだった。
ところが先日、頼まれた。パルコでチョコエッグが売ってるからちょっとそれを買ってきてくれないか、と。
単なるおつかいだと思ったforestは、面倒さと興味を半々にそれを了承した。
一日目・月曜日
他の用で渋谷を通過するついでにパルコを探して寄ってみる。パルコ、という以外わかっていなかったため案内の人に聞いた所、
「申し訳ございませんがチョコエッグは1日の個数が限定されているため、開店直後に売り切れてしまいまして…」
とのこと。
仕方がない。出直すか。
二日目・火曜日
パルコの開店は10時。そういうわけで10時に店に着く。ところが係の人曰く、
「申し訳ございません。本日の販売は整理券を持っている方のみとさせていただいております。」
むぅ…。開店時間では遅かったのか。
「整理券、って、いつ頃から配った物なんでしょうか。」
「本日は8時頃からお並びのお客様がおられまして、8時半には人数に達しておりましたので。」
……2時間待ちかい。なかなかに大変な物だったんだな。
こちらの無言をどう思ったのか、係の人は続けて言う。
「販売は締め切らせていただきましたが、展示の方は大丈夫ですので、よろしければ是非御覧になって下さい。」
せっかく来たのだし、自分の興味は満たされるので展示は見ていく事にする。
粘土で形を作っているところの映像や、かけられているパネルで制作過程がわかるようになっていた。
肝心のマスコットはショーケースの中にたくさんならんでいる。
…なかなか可愛いじゃないか。
いや、全然可愛くないのもあったが。それでも特徴がよく出ていて面白い。
変にお子さま向け(?)に不気味に改変されているより、これは余程いい。
ちょっと欲しくなったforestだった。
三日目・木曜日
(水曜が飛んでいるなんて言ってはいけない。こっちだって毎日チョコエッグに関わっているわけじゃないのだ。)
朝から用事があったためパルコには行っていない。だが、帰りに神田に探し物に行ったので、ついでに秋葉まで足を伸ばしてラジオ会館へ。
限定版でなければここで手に入る、と聞いたのだ。(しっかり興味を持った奴)
確かに売っていて、ついでにこちらにも少し展示物があった。こっちのは原型とかで、筋が入っていなかった。作るのに使った型とか売り物ではないものも置いてある。CMまで放送していた。
日本の動物第4弾、というのとペット動物第1弾、というのがあったので、両方買ってみる。
なかなか値が張ったが、今月は昼食代浮いてるんだから、と無茶な理屈で自分を納得させた。(おいおい)
家に帰って早速開ける。
卵を割って(笑)カプセルを開けると、部品が出てきた。トカゲ? …いや。間違いに気付く。恐竜だった。
恐竜?! これって動物か?!
なんか間違ってるのかと思い、付いていた説明書をみると「?」とか書かれている。だが、一応「日本の動物コレクション」とある。
(後日聞いたところに因るとスペシャルとかいう奴らしい。考えたら展示の所にもあった気はするが、チョコエッグのおまけ以外、それこそ恐竜シリーズみたいなのもあったので、別物と捉えていたのだろう)
こういうのもありなのか。妙な納得をし、次の卵を開ける。
次に出てきたのはスルメイカだった。…これも動物なのか。続いてアカザにバッタ。
何か釈然としない物を感じる。(ノンフィクション。こういう事もあるんですねぇ)
その後、雷鳥とかハタネズミとか、結構面白いカブトエビとかも出たから良しとしよう。
ちなみにペットの方では亀と黒い魚と柴犬が多かった。偏ってるよ、これ。
卵を開けるだけ開けて、チョコは随分残っている。こりゃ、当分はおやつに困らないな。
四日目・金曜日
今朝は時間が空いてたので三度渋谷へ。
8時には着いたのに既に「本日の予定分は既に締め切りました」の状態だった。
早まってやがる。それにまた無駄足か…。
並んでいるのを監視?しているスタッフが居たので聞いてみる。
「これって何時頃から並んだら買えるんでしょうね?」
「今日は7時に人数に達しましたから…」
「え。…いつ頃から並んでたんです?」
「早い人は昨日の夜からですね。最初の4、5人だけですけれど。かかる時間にもよりますが、始発あたりならなんとかなるかもしれないですね。」
……。
んなもん、やってられるかっ!
お菓子一つにこの寒い中、徹夜待ちだの始発だのだなんて冗談じゃない。
いくら人に頼まれていようと、そこまでする気にはなれない。
ただひたすら待っているのなんて、試験補佐バイトだけで十分だ。
悪いがどう考えても「ちょっと買ってきて」ってレベルではない。休みの日にでも自分で行けばいいんだ。
こうしてforestの限定チョコエッグおつかい騒動は幕を閉じた。
なんだか(メーカーorパルコそれと熱烈なファン?に)負けたような気がして悔しい。
悔しいが馬鹿馬鹿しくて付き合っていられない。
しっかし、みんな暇だよな。平日の朝っぱらから。
もはやバレンタイン(のフェアだったらしい)も何も関係なさそうなその行列に、つくづくそう思うのだった。