E231系電車

E231系電車
高崎線・宇都宮線のE231系電車
4・5両目に2階建てグリーン車が連結されている
熊谷〜籠原で撮影(2006. 1.)★

E231系電車は2000年(平成12年)に登場した車両で、1世代前の209系電車をベースに車体の幅広化・最高速度の向上・メンテナンスフリーの深度化によるさらなるコストダウンなどを図った車両です。高崎線内では115系電車の置き換え用として2001年(平成13年)9月から使用されています。

E231系電車はそれ以前に製造されていた車両とは大きく異なり、非常ブレーキなどを除くほぼ全ての機器の制御をTIMSと呼ばれる列車内ネットワーク装置経由としているのが特徴で、車両内の電気配線が大幅に削減されたほか、機器のセルフチェック(自己診断)機能や動作履歴の記録機能などによる車両の点検作業の自動化・迅速化など、製造コストの削減や車両基地での点検・保守作業の簡略化などに貢献しています。
また、設計のベースとなった209系電車の設計コンセプトである「重量半分」(編成全体の重量を従来車両よりも半減)・「コスト半分」(製造ラインのオートメーション化と大量生産効果によって一定数以上の生産時に価格を半減)・「寿命半分」(従来の車両の寿命の半分以下の13〜16年程度で廃車しても経営に影響を与えない)もおおむね引き継がれています。

高崎線・宇都宮線・東海道線などを走るE231系電車は押しボタン式の半自動ドアなどの寒冷地対策が施された車両で、ロングシート車は基本的に1000・1500番台車に、セミクロスシート車は3000・3500番台車に、それぞれ区分されています。また、先頭車は郊外での高速走行に備えて踏切などでの衝突事故の際にも車体の破損が客室に及ぼさない衝撃吸収構造を備えた車両となっていることなどから、トイレつき中間車とともに上記の番台区分に+5000した6000・8000・8500番台車に区分されるなど、非常に複雑な区分体系となっています。

E231系電車の制御方式は最新鋭のVVVFインバータ制御と呼ばれる方式です。
ブレーキ方式は電気指令式の空気ブレーキ電力回生ブレーキを組み合わせた方式で、モーターつき車両では停止寸前まで電力回生ブレーキが使用可能なほか、空気ブレーキ遅れ込め制御も併用しています。
最高速度は120km/hです。

外観

車体は軽量ステンレス製で、基本的な構造は209系電車から導入されたオートメーション化による大量生産を前提とした設計となっており、製造コスト削減のためメーカーによって細部に差異が存在するなどの特徴があります。
車体側面は塗装を省略して塩化ビニール製の粘着テープを貼り付けており、前面はFRP(強化プラスチック)製のフレームにシルバーメタリック塗装を施したものです。


クハE230形
先頭車
籠原駅で撮影(2004.11.)★

モハE230形
モーターつき中間車
籠原駅で撮影(2004.11.)★

モハE231形
モーターつき中間車
籠原駅で撮影(2004.11.)★

サハE231形
中間車
籠原駅で撮影(2004.11.)★

クハE231形
先頭車
籠原駅で撮影(2004.11.)★

サロE230形
グリーン車
籠原駅で撮影(2004.11.)★

サロE231形
グリーン車
籠原駅で撮影(2004.11.)★

車内

普通車の車内はロングシートが標準ですが、高崎線・宇都宮線・東海道線及び湘南新宿ラインで使用される編成ではセミクロスシートの車両も連結されています。
製造時の工数を削減するために内装にはFRP製やアルミ製の大型パネルが積極的に採用されているほか、窓には緑色に着色されたUV(紫外線)カットガラスを採用しているのも特徴です。また、2004年(平成16年)以降に製造された車両では、バリアフリー対策の深度化・ドア上に設置されているLED案内表示機の機能強化(2段式化など)・窓ガラスのUV(紫外線)カット+IR(赤外線)カットガラス化などの仕様変更が実施されています。
グリーン車は定員を稼ぐために2階建て構造となっており、車内には特急列車の普通車とほぼ同水準の回転式リクライニングシートが設置されています。


ロングシート車の車内
(2005. 6.)★

セミクロスシート車の車内
(2005. 6.)★

グリーン車2階の車内
(2004.12.)★

グリーン車1階の車内
(2004.12.)★

上記以外の写真や解説は別ページにまとめてあります

所属区所と運用形態

高崎線・宇都宮(東北)線を走るE231系電車は小山車両センター(栃木県)及び国府津車両センター(神奈川県)の所属です。
高崎線内での運用は当初は小山車両センターの車両を使用して開始されましたが、2004年(平成16年)10月のダイヤ改正以降は湘南新宿ライン経由で東海道線から直通してくる国府津車両センターの車両による運用も見られるようになっています。

運用は、小山車両センター所属の車両が高崎線・宇都宮線の上野発着列車と宇都宮線〜湘南新宿ライン〜横須賀線の列車を中心に使用されます。一方、国府津車両センター所属の車両は高崎線〜湘南新宿ライン〜東海道線の列車を中心に一部高崎線の上野発着列車にも使用されます。いずれも通常は10両編成またはそれに5両編成を増結した15両編成で運転されています。

編成

小山車両センター所属車両 (編成一覧)(形態分類

←上野(高崎線・宇都宮線)
←逗子(湘南新宿ライン)
(高崎線・宇都宮線)前橋・黒磯→
(湘南新宿ライン)宇都宮→
1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 9号車 10号車
クハE230
-8000
モハE230
-3500
モハE231
-1500
サロE230
-1000
サロE231
-1000
サハE231
-6000
モハE230
-1000
モハE231
-1000
サハE231
-1000
クハE231
-6000
セミクロスシート車 セミクロスシート車   2階建てグリーン車 2階建てグリーン車          

11号車 12号車 13号車 14号車 15号車
クハE230
-6000
モハE230
-1000
モハE231
-1000
サハE231
-3000
クハE231
-8000
      セミクロスシート車 セミクロスシート車

※15両編成での運転時には、10両編成の前橋・黒磯寄りに5両編成を連結します
国府津車両センター所属車両 (編成一覧)(形態分類

←上野(高崎線)
←小田原(湘南新宿ライン)
←沼津(東海道線)

(高崎線・湘南新宿ライン)前橋→
(東海道線)東京→
1号車 2号車 3号車 4号車 5号車 6号車 7号車 8号車 9号車 10号車
クハE230
-8000
モハE230
-3500
モハE231
-1500
サロE230
-1000
サロE231
-1000
サハE231
-1000
サハE231
-1000
モハE230
-1500
モハE231
-3500
クハE231
-8500
セミクロスシート車 セミクロスシート車   2階建てグリーン車 2階建てグリーン車       セミクロスシート車 セミクロスシート車

11号車 12号車 13号車 14号車 15号車
クハE230
-6000
モハE230
-1000
モハE231
-1000
サハE231
-3000
クハE231
-8000
      セミクロスシート車 セミクロスシート車

※15両編成での運転時には、10両編成の前橋・東京寄りに5両編成を連結します

高崎線・宇都宮線以外のE231系電車

E231系電車は高崎線・宇都宮線及び湘南新宿ライン以外にも山手線・総武緩行線・常磐快速線・東海道線などで使用されており、首都圏のJR線の主力車両としての地位を占めています。

E231系電車
中央・総武緩行線のE231系
全ての基本となっている0番台車
千葉駅で撮影(2001. 5.)★
E231系電車
常磐線のE231系電車
総武緩行線と同じく0番台車だが
このグループは前面が白い
上野駅で撮影(2002. 4.)★
E231系電車
山手線のE231系電車
液晶ディスプレイによる案内装置を備え
500番台車に分類される
上野駅で撮影(2002. 4.)★