今日も浅川沿いを散歩。 いい天気。
流れの緩やかなところに亀が浮いているのを見て、 先日の婆さん を思い出した。 婆さん、血圧は下がったかな。
昔話の 「兎と亀」 の兎も、婆さんと似た気持ちだったんだろうか。 肩入れするあまりに余計なことを言ってしまうような。
亀さんったら、何時でも何処でも誰にでも餌を横取りされて、あれでどうして生きていけるのか不思議よね。 たまに餌を穫ったと思ったら、他の人に分けてあげたりして、人が良いにも程があるわ。 まあ、そんな優しいところが好きなんだけど。 って! いや、好きって言うのはそういう意味じゃなくて、その、そう! 友達! 友達として… って、誰に言い訳してるのよ、私。 でも、そうよ! あのお人好しで鈍間の亀さんを鍛えてあげるのが、友達である私の役目よね? そう、役目なのよ。 しかたなく、なんだから。 よし! そうと決めたら早速…
「亀さん!」
「兎さん?」
「貴方に足りないものは!
それは!
情熱、思想、理念、頭脳、気品、優雅さ、勤勉さ、そして何より速さが足りないわ!」
「なっ!
…
いきなり酷い言われ様だな。
でも、その中じゃ速さが一番いらないんだけど」
「あら?
酸っぱい葡萄ってやつかしら?」
「いや、僕だって急ぐ時はそれなりに速いってことだよ」
「速い?
亀さんが?
私、亀さん相手なら百回競走して千回勝つわ」
「そこまで言うか。
だったら競走しようじゃないか。
向こうの山の麓まで」
亀さん怒ったかな? でも、あのぐらい言わないと、食いついてこないよね? 本気を出してくれないと。 ところで亀さんは… え? まだあんなとこ? 判ってはいたけど、本当に鈍いわね。 んー… どうしよう。 このまま勝っちゃうと、亀さん、自信もやる気も無くしちゃうかも。 んー… 寝る? 寝ちゃう? あまりの余裕に油断したことにして。 狸寝入りってやつね。 兎だけど。 それで、一旦抜かれて、最後のぎりぎりで追いついて… あ、いや、一歩だけ負けてあげてもいいかも。 うん、いいかも。 よし! そうと決めたら早速…
そんな兎と亀。
鍬形草(クワガタソウ)の仲間だと思うが、正確な種類は不明。 河原に群生していた。
初めて見る花。 一輪だけ、ぽつんと咲いていた。