2000 12 08

月夜

ボーナスは42万だった。 コンビニのレジ横においてあるスポーツ新聞に、 「新庄」 の文字。 行き先が決まったんだろうか。 億単位の契約金には、俺の給料や賞与なんて誤差の範囲内だな。 野球と言えば、ドラフトで揉めていた高校生はどうしたんだろう。 進学して逆指名の道を選んだんだろうか。

ドラフトなんて止めちまえばいいと、俺は思う。 自分が入りたい球団に入ればいいではないか。

球団の戦力を拮抗させるためには、ドラフトが必要だ。 選手は、プロ野球という会社に就職したと思って欲しい。

まだ、逆指名が始まる前だったと思う。 入りたい球団に指名されなくてドラフトを拒否した誰かに対して、球団側の誰かが言っていた。 「誰か」 ばっかりだけど、まあいいか。 これ、明らかに嘘なんだよな。 巨人と広島なんて、大企業と中小企業ほどに違う。 そういうつもりでドラフトを続けるなら、ドラフトで入団した選手の年俸やCM出演は、プロ野球機構(だっけ ?)で統一的に管理運営すればいいのだ。 プロ野球に就職したと言えるように。 球団での違いが露骨に現れないように。

陰陽師 付喪神ノ巻 夢枕獏

シリーズ3作目。 本の帯にはミステリー&ホラーとあったけど、そのジャンルには入らないだろうと思う。 俺には、平安時代を舞台にした、シャーロック・ホームズとワトソン君のように思える。 謎解きの要素を薄く、人の哀しさを濃く、と、バランスは違うものの。 「お前、本当は、淋しいんだろう」 に、ちょっとどきっとした。

奇憶 小林泰三

この人のアイディアは、いつも面白い。 オチがちょっと弱い気もするが。

俺の中にある一番古い記憶は、何だろう。 思い出せるのは、保育園に通っていた頃の日常の風景が、断片的にいくつか。 そんな風に断片的にしか思い出せないのは、 「物心」 を得たときに、非日常の記憶の多くを捨ててしまったからかもしれない。 「物心」 によっては日常になっていたかもしれない、いろんな記憶を。

今夜は月が綺麗だ。