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フラメンゴギャラロー『FG』





ジャケットはすべて手書きのため、写真と異なる場合があります。
フラメンゴギャラロー
『FG』

2005年3月5日発売
IDCM-0001
500円(税込)

希代のシンガー・ソングライター大久保欽哉率いるロック・バンド、フラメンゴギャラロー。2004年末に突然の活動休止となり、それまでの総決算とも言えるミニアルバムを緊急リリース!。ジャケットはすべて大久保欽哉による手書き!(世界初!?)。全5曲。


i n c l u d i n g

1. The Little Fly
MP3でサンプルを聴く→click here (627KB)

2. 世界の果て
MP3でサンプルを聴く→click here (637KB)

3. ひのき坂でうなずいて
MP3でサンプルを聴く→click here (611KB)

4. 庭に咲いた花
MP3でサンプルを聴く→click here (726KB)

5. 蛇の目アンブレラ
MP3でサンプルを聴く→click here (773KB)



大久保欽哉(vo、g)
橋爪武(g)
重藤実(b)
キック貝田(ds)

all songs written by Kinya Okubo
except words of 'The Little Fly' by William Blake from 'The Fly' in "Song of Experience"
produced by Kinya Okubo
coordinated by Kazutaka Kitamura (rhythmagic)
recorded by Kazutaka Kitamura & iori matsumoto @ camel Studio, kawaguchi
mixed & mastered by iori matsumoto @ impact disc studio
photo & design by iori matsumoto

各曲解説 by いおりん

1. The Little Fly

イギリスの詩人・画家ウィリアム・ブレイク(William Blake 1757〜1827)の詩「The Fly」に大久保欽哉がメロディを付けたもの。
大久保は、彼の妻が持っていた彼の詩画集を見て感動し、この曲を作ったという。
「The Fly」のFlyとは、蠅のこと。怪奇映画の「ザ・フライ」と同じだ。
原本はこちら。訳はこちら
これを見たところで、なぜこの絵と詩の組み合わせなのか、僕には全く分からない。……どころか、理解に苦しむ。
ただ、これにピンと来た大久保欽哉はただ者ではないと思う。

この曲は録音も僕が担当。ハッシーのスライド・ギターにはAUDIO-TECHNICA AT4060を立てた。
AT4060はあまり真空管っぽくないマイクだけど、このテイクではアコギとの相性バッチリで、とてもいい音で録れたと思う。

演奏に関しては、一発録りらしい勢いのあるテイク。前述のハッシーのギターがとてつもなく良い。
大久保は「ギャラローではアレンジ的にやりにくい」と言っていたが、現在彼が率いているバンドFUTTONでは、このCDとは全く異なるバンド・バージョンをレパートリーに加えている。
このパワフルなボーカルこそ、大久保欽哉の真骨頂とも言えるだろう。


2. 世界の果て

ライブでの人気曲。録音は北村和孝。
個人的にはAメロの隙間のある演奏が、かっこいいと思う。
歌い出しの「ああー」がでかいと、エレカシの宮本みたいだ、という北村和孝の指摘を元に、ミックスではこの部分をちょっとだけ下げている。
エンディングでのハッシーのチョーキング・ビブラートが最高にかっこいいので、お聞き逃しなく。



3. ひのき坂でうなずいて

これもライブでの人気曲。歌詞はかなりセンチメンタル。
北村和孝が録音したものを元に、アコギとスライドギターを僕のオペレートでダビングしている。
ゆえに、大久保さんのギターはセンターの後ろの方。両サイドがハッシー。
#他の曲では大久保が右、ハッシーが左、が基本。
ライブの立ち位置とは逆だけど。
スライドギターは音程に併せてパンニングしてみた。
ブリッジの部分から間奏がドラマティックでスリリング。最後のG6とG9のコードのぶつかりも美しい。

4. 庭に咲いた花

これもバンド・アレンジがしにくいパターンで、ゆえにバンド形式でのライブではあまり聴くことができないレアなナンバー。
叙景的な、大久保としては珍しい内容の歌詞が特徴的。
ハッシーのアコギの鈴鳴りが美しい(これもマイクはAT4060)。



5. 蛇の目アンブレラ

代表曲と言えばやっぱりこれ。とにかくインパクト大。
歌詞のことを大久保に尋ねたら、「じゃー」って歌いたかった、とのこと(笑)。
内容は支離滅裂だが、言葉遊びとしては秀逸な一品。
これも録音は北村和孝。
残念ながら、ボーカルの歪みが目立ってしまっていて、ミックス終盤はそれとのせめぎ合いになってしまった。
ミックス的な聴きどころとしては、ギターソロでのディレイの使い方。
いわゆるジミヘン的な感じで、「前に戻ってくるディレイ」で前へ前へと迫ってくる感じを演出してみた。



制作ノート by いおりん

フラメンゴギャラローというバンドの音を初めて聴いたのは、北村和孝の車の中だった。
ぶっちゃけ、そのときは「民生みたいだな」と思った。
「鮫肌のワニって何だよ?」と思った。
しかしその独特の言語感覚にやられっぱなしだった。

初めてライブを見たのがいつだったか思い出せないけど、
確か2003年だったと思う。
出会ってからCDを出すまで2年かかってるのか。
場所は、間違いなく新宿ヘッドパワーだ。
あの、独特の広い楽屋で、端のテーブルを囲み、
がぶがぶに酒を飲んでいた。もちろん、全員がだ(笑)。
ステージ上でもへべれけになりながら、
それでも大久保欽哉の発する言葉と、バンドのサウンドは、
太く、勇ましかった。これこそがロックだと思った。

そんなことを繰り返すうちに、僕らは(主には北村君を介してだけど)仲良くなり、
2004年のある日、レコーディングの依頼が来た。
北村君のプロジェクト、rhythmagic主催の「POP INDS」で配布するオムニバスCD用の録音。
そのときは大久保さんとギターのハッシーの「二人ギャラロー」で、
「The Little Fly」と「庭に咲いた花」を録った。
既に北村和孝が録っていた3曲のうち、「ひのき坂でうなずいて」のアコギとスライド・ギターのダビングも行った。

そして2004年末、残念ながら活動休止することを知った。残念である。
「なので、これまでの音源をまとめて出そう」と言ったのは北村和孝だった。
だから、本当のことを言うと、このアルバムのプロデューサーは北村和孝だと言ってもいいのかもしれない。

2005年の正月から3月にかけて、
僕はこの5曲と格闘していた。
細部については、最後の最後まで悩んだけど、
基本的には全く苦労しなかった。
理由は簡単。うまいからだ。
作業していて、すごく楽しかった。
こんなに楽しいミックスは初めてだったかもしれない。

大久保欽哉は2005年、キック貝田を引き連れ、
FUTTONという新バンドを結成した。
こちらもロック色が強いが、もう少し洗練された感のあるバンドだ。
FUTTONもFUTTONで魅力的だが(名前は魅力的じゃないけどさ)
フラメンゴギャラローの荒々しい感じは、フラメンゴギャラローにしか出せないと思う。

アルバムタイトルとジャケットについては、
2月のある日、大久保さんから電話をもらって、
「えーとさー、FG。フラメンゴギャラローだから。で、ジャケットはでっかくFGって書いて」
というので、そういうジャケットの見本を作った。
それじゃああんまりだなと思って、
YAMAHAのフォークギターFGのラベルをヒントにしたデザインも作った。
それをライブイベントのときに持っていったら、
microhoopのコダマさんが、
「大久保の汚い字で書けばいいじゃん!」とおっしゃるので、
そのアイディアを拝借させていただいた。
恐らく、(デザインされたものとして)すべてのジャケットを手書きするのは、
世界で初めてなんじゃないかと思う。
ただ、レーベル・プロデューサーとしては、
ちょっとだけ後悔している(笑)。

ただ、このアルバム制作を通じて、僕と大久保さんは、またちょっと仲良くなれたと思う。
僕にとっては、それが大きな収穫のような気もする。

機材的には、録音は北村君のYAMAHA AW16Gを使用。
16ビットのWAVで書き出して、digidesign Pro Tools LE+Mboxでミックス。
マスタリングをApple Logic Proで行っている。




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