<オーディオライフ>
2024年現在のオーディオ・システムです
<2B33シングルアンプの製作>2002年
2B33は有名な送信管807の高信頼管です(開局当時も807に替えて使っていました)
今回の2B33は、1970年代までVHF多重無線装置の電源回路に使われていたもので、本体を撤去するとき予備品を譲り受け保管してきたものです
これまで半導体を中心に自作してきましたが、今回は昔を懐かしんで2B33を活用してみることにしました
日本電気製2B33です
<回路の検討>
807の類似管をオーディオ管で捜すと6L6あたりが似たような特性ですので、手持ちの標準的な回路を参考に、前段は使いやすい6SL7を2本、整流は形が好きな5U4で回路をおこしました
<部品調達>
日電2B33を使いますので、真空管は全て日電にしようと探しました
まず、サンエイ電機(デパート)で前から目をつけていた日電6SL7を買いました
ニッケルプレートが美しい通測用の球で、多分1960年代の製造でしょう
日電5U4は秋葉原では見つかりませんでしたが、タイミング良くYahooオクで手に入りました
TVの予備球として電気屋さんの倉庫で眠っていたそうです(お目当ての古物を探し当てたときは幸せな気分になります!)
トランスは上を見たらきりがないので、ノグチトランス(デパート)のものにしましたが、そこで「お助けシャーシ」なる優れものを見つけました 1.5mm厚の硬質アルミシャーシに電源トランスの穴だけが空いており、後はレイアウト自由です 他のパーツもすべてラジオデパート内で揃いました
<レイアウト検討>
シャーシが350×200ですので、設置場所から縦型の対象配置にしました
前面にはVRツマミ1個だけです
あれこれパーツを並べて配置を考えているのが1番楽しい時です
<シャーシ加工>
電源トランスの穴あけが済んでいるので楽ですが、シャーシパンチによる穴あけは1.5mm厚が限界ですので少々疲れます
サンドペーパーで仕上げて塗装ですが、お気に入りのシルバーハンマートーンにしました
<組立/動作試験>
シングルアンプはパーツ数が少ないですから、さっさと組み立ててしまいお楽しみの動作試験です
整流管を挿しての電圧チェックは各部異常無し、残りの真空管を挿しての各部の電圧チェックも、2B33のスクリーン電圧が高いので何度か調整しましたが、他は概ねOKです
試験用SPとオシロを繋いで正弦波を入力すると、左CHは正常ですが、右CHからハムがでています
電源SWを右側に付けたのでその関係かなと思考錯誤しましたが、切り分けていくとなんと「6SL7」からハムが発生していました
話に聞いたことはありますが自分に当たったのは初めてです
試聴結果はビーム管特有の明るい音で鳴ってくれます(NFも丁度良いレベルです)
又、送信管のほのかなグローも、味わいがあっていいものです!
<RCA807をラインアップ>2002年
Sylvaniaの6V6Gと並べて使っているうち、本家の「807」を挿して使ってみたくなりました!
oldtube.com(水戸)でRCAの807が手に入りました 茶ベースのきれいな球です
6SL7/RCA、5U4/RCAと組合せてみました
全てRCAの球です
<RSD807をラインアップ>2003年
サンエイ電機(デパート)を覗いた時、キレイな807が置いてありました
RSDはブランド名でロシア製だと、オヤジは言っていました (旧東ドイツの可能性もあるかもしれません?)
ロシアでは今も「807」は汎用管で、生産されているそうです
手持ちのSovtek球と組合せて使おうと買ってきました (比較的安いです!)
<807etc>2005年
807ファミリーが少しずつ増えてきました
挿替えのローテーションを楽しんでいます
シルバニア(VT−100−A)です ナショナル・ユニオン(VT−100−A)です
ライトブラウン・ベースの綺麗な球で、
ボロボロの元箱には1940年代の製造年月が
書いてありました
マツダです 東芝です
「マツダ」は東芝が1959年頃まで使っていた 電極の構造が「マツダ」ブランドとは違っています
ブランドなので、少なくとも45才以上です
日立です TENです
キョードー(デパート)で見つけました これもキョードーで見つけました
NECです
これもキョードーで見つけました
こまめに通えば、結構気に入ったものが入手できます
PilipsECGの5933WAです
2B33とは違ったストレート管で、スマートな球です
5933WAと2B33はボタン・ステムです
<6V6シングルアンプの製作>2002年
2B33AMP製作直後、更に一回りコンパクトなものが欲しくなりました
807類似管「6L6」の弟分は「6V6」ですが、いろいろ古いものが出まわっており楽しそうなので作って見ることにしました
<回路の検討>
6V6の標準的な回路を参考に、前段は6SL7を半分ずつ使い、整流は5Y3としました
<部品調達>
とりあえず6V6/Sovtek、6SL7/Philips、5Y3/Philipsはクラシックコンポーネンツ(秋葉原)が安かったので買ってきました
今回もノグチトランスですが「お助けシャーシ」は在庫がなく、デパート内のシャーシ屋で300×200を買いました(1mm厚ですので補強が必要です)
<組立/動作試験>
レイアウトは2B33AMPと同様の縦型です
シャーシ加工は楽ですが、中央にアルミアングルの補強を入れました
今回は一般的なオーディオ管ですので、たいしたトラブルもなく完成です
試聴結果は満足いくもので、NFレベルも一発で決まりました
<意外な楽しみ>
本機の完成後、秋葉原を回っているといろいろな6V6が目に付くようになりました
6V6GT/Philipsを見つけたり、ST管タイプの6V6G/Sylvaniaを見つけたりです
Yahooオクでは6V6GT/GEのコインベースタイプを見つけましたが、このタイプは真空管製造打切り直前のものです
同じように6SL7GTや5Y3GTも集めましたので、現在4種類の組み合わせをしています
1)6V6GT・6SL6GT・5Y3GT/Sovtek(ロシア)
2)6V6GT・6SL6GT・5Y3GT/Philips(アメリカ)
3)6V6GT/GE・6SL6GT/RCA<コインベース>5Y3GT/GE<茶ベース>(アメリカ)
4)6V6G/Sylvania<ST管タイプ>6SL6GT・5Y3GT/Philips(アメリカ)
組み合わせによってそれぞれ違う音?が楽しめ面白いものです
Sovtec(ロシア)です Philips(アメリカ)です
GE/RCA(アメリカ)です Sylvania/Philips(アメリカ)です
<6V6のエミッション比較>
真空管試験機によるエミッションチェックは気休めみたいなものですが、1台欲しいと考えていました
Yahooオクにも出てきても一般に競売価格が高すぎて疑問だったのですが、oldtube.com(水戸)で妥当な価格で手に入りました
Precision−912というアメリカ製のもので、クオリティ表示(%)タイプです
4種類の新品6V6をエミッション比較してみましたが、面白い結果です
1)72% 6V6G/Sylvania<ST管タイプ>
2)65% 6V6GT/Philips
3)60% 6V6GT/Sovtek
4)58% 6V6GT/GE<コインベース>
46%でリプレースですが、やはりSylvaniaはすばらしいですね(Philipsはブランド名で製造はSylvaniaの工場です)
比較的新しいGEや、現在製造しているSovtekの球はそれなりということでしょうか?
<国産6V6です>2005年
国産6V6がヤフオク等で少しずつ集まってきました
お取引をしていて印象的だったのは、「老い先短いので在庫整理している」といったOMさんが多いことです
たしかに、この種の遺産を残されても、家族が困るのは私も実感しています
明日は我が身と考え、余計なお宝を溜め込むのは控えねばと戒めています?
マツダです 東芝です
NECです TENです
東芝とNECはトップゲッタで、ボタン・ステムです
フタバです
双葉電子工業はラジコンで有名な会社ですが、1970年頃まで真空管を作っていたそうです
「双葉」の由来は、創業当時のトップ二人が「二人で千葉で頑張ろう」との思いを込めて命名したとのことで、千葉に根をおろした私も共感するところがあります
<5Y3Gです>2007年
6V6のメインアンプを807と並べて使っていると、スタイルのバランスから6V6G(ST管タイプ)を挿しているのが長くなっています
整流管5Y3も5Y3G(ST管タイプ)にしたほうがマッチするので、いつもの癖で?5Y3Gを集めてしまいました
5Y3Gは希少品と言われていますが、気長に探せば結構見つかるものです
GEです KEN−RADです
NUです Zenithです
MAZDAです
<VUメータ・ユニットの製作>2005年
パーツ箱に1980年頃からストックしているVUメータがあります
日置のR−55というタイプで、オープンリールやカセットのテープデッキが全盛の頃ピークレベルメータにバトンタッチしてからお蔵入りになっていました
今回は針の振れを楽しもうと製作することにしました
箱の黄ばみに年代を感じさせます 内部照明が付いています
<回路の検討>
見た目に重点をおいた「飾り物」ですので、真空管で駆動することにしました
TEACのテープデッキの古い回路を参考に、GT管の6SN7で回路をおこしました
6SN7の片側で増幅したあと、もう片側でカソードフォロアするシンプルな回路です
手持ちの並四トランスを活用したので、5V巻線は0.6Aしか容量がなく5Y3クラスの整流管は使えません
不本意ですがシリコンダイオードで整流です
<部品調達>
6SN7はとりあえず手持ちのSovtec製を使い、ケースはタカチのMB−7が丁度良いサイズだったので買ってきました
その他、若干CR類を買いましたが、ほとんど手持ちのパーツで間に合わせました
<レイアウト検討>
パーツを並べ、あれこれレイアウト検討するのが一番楽しい時間です
大きなメータを連装するため選んだケースなので、内部はゆったりしています
あれこれ思考錯誤して楽しんでいます
<ケース加工と組立>
塗装済みのケースなので、傷つけないよう丁寧に穴あけしました
配線は中継ラグ板2個で済んでしまいます
<レベル調整>
VUメータの直列抵抗は、基準値3.6KΩです
左右のレベルを合わせるために、左側の5KΩVRを3.6KΩに調整し適当なレベルの1Kcを入れメータを振らせ、右側の振れも同じになるよう5KΩVRを調整します
教科書では0VU=0db=0.775Vrms(2.19Vp−p)ですが、テープデッキ等では0.3Vrms付近を0VUとしているものが多いようです
飾り物なので厳密にレベルを決めても無意味ですので、調整フリーとしました
OSCとオシロで調整しています
<プリアンプへの接続>
プリアンプのREC端子に接続します(REC端子のレベルはVRに関係なく一定です)
よく聞くCDで丁度良い振れになるよう250KΩVRを調整しましたが、OSCの1Kcでは0VU=約2Vp−pでした
メータ照明に照らされる針の動きを見ているのは楽しいと、ひたすら自己満足の世界に浸っています(笑)
6SN7ですが飾り物にSovtecでは寂しいので、サイドゲッタのGE製を入手しました
GEです
<6SL7差替実験>
6SL7の手持ちが各種あるので差替実験をしてみました
ピン配置は一緒ですがプレート損失が1Wと小さいので不安がありましたが、結果は0.6W程度に収まりました
<1980年製作CR−EQ・DCプリアンプ>
1970年代後半のMJ誌は、「安井章氏」と「金田明彦氏」のDCアンプ製作記事で賑わっていました
「作るばかり」の私も、試作を繰り返し真剣に試聴しました
自分の耳には安井式「CR−EQ」の音が合っているとの結論から最終的に仕上げたもので、気合の入った作品です
製作以来、何の不具合もなく現用機を勤めています
<レコードプレイヤー>
1970年代前半から使っているマイクロ精機「MR−211レコードプレイヤー」です
ドライブベルトの定期交換が必要ですが、予備品をしっかりストックしています
カートリッジはフィディリティリサーチ「FR−5E」を使用し、近年最後の交換針に替えて大事に使っています
<夏場のピンチヒッター>2011年
夏場の暑い時期にヒーターを点しながら音楽を聞くのは節電に逆行です
長年お蔵入りしていたOCLアンプを引っ張り出しました
1980年製作ですが、当時流行っていた「サンケンのリニアIC」を使ったものです
ヘッドホンを繋ぐため製作したものですが、再び出番がやってきました
<2B33シングルアンプのリニューアル>2014年
2002年に製作した「2B33シングルアンプ}は「お助けシャーシ」を使ったレイアウトなので、前段に6SL7を2本使いました
動作上は6SL7 1本で十分ですので、貴重な真空管を節約しようとリニューアルすることにしました
今回は前段に6SL7を半分づつ使います
<レイアウト検討>
6V6アンプと同様のレイアウトを基本に、あれこれ楽しく思案しました
少し窮屈ですが、300×200のシャーシに収めることにしました
<シャーシ加工>
1mm厚なので加工は楽ですが、中央にアルミアングルの補強を入れます
一番手間がかかるのは、電源トランスの角穴です
<組立/動作試験>
今回はゆっくり楽しみながら組立しました
細かい作業がきつくなってきていますので、当然の成行きです(笑)
たいしたトラブルもなく、順調に完成しました
音質はリニューアル前と変化ありません
塗装の終わったシャーシにトランス類を取付けたところです
6V6アンプと同じレイアウトになりました
<オーディオ・システム系統図>2015年
オーディオ・システムを、どうやって接続しているの?とのご質問がありました
システム系統図を作成していますので、ご紹介します
DCプリアンプの出力は2系統(パラレル接続です)ありますので、それぞれにメインアンプを接続します (真空管アンプ以外ではNGです)
スピーカーへの接続は,スイッチ・ボックスで切替えます
注意点は、メインアンプの電源は使用する方だけ入れることです
スイッチ・ボックスです
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