飲食店に関する食品衛生法と風俗営業法の関わり
飲食店等を営業する場合、食品衛生法の許可と風俗営業法の許可または届出の両方が必要な場合と、そうでない場合があります。少し無理をして抽象的な図にして示すとこんな感じです。
接待飲食等営業とは、風俗営業法上の概念で、
以上を大雑把にまとめてみると、客を接待したり、あるいは客にダンスをさせるなどして、遊興・飲食をさせる営業が接待飲食等営業と言えそうです。単なる飲食行為に通常伴う役務(注文取り、給仕、食器下げ、社交儀礼的会話など)の提供を超える、歓楽的雰囲気を醸し出すような会話・サービス等(談笑、酌、カラオケ、ダンス・ショウの披露、遊戯・ゲームなどをしたり、勧めたり)を店側の積極的な行為として客に提供するのであれば接待飲食等営業に当たると判断されそうです。
接待飲食等営業の許可は、必要な書類や図面をそろえて、営業所がある地域を管轄する公安委員会に申請します(申請窓口は営業所がある地域を管轄する警察署です。)。申請は、上記1.〜6.の種別ごと、営業所ごとに個別に行います。風俗営業法では、許可の基準として「許可を受けようとする者に関する要件」と「営業所に関する要件」を定めて、これらの要件に該当する申請案件は「許可してはならない」としています。
許可を受けようとする者の要件として、1年以上の懲役または禁錮の刑に処せされその執行を終わった日から5年を経過しない者など、風俗営業を営むのに好ましくない人的属性が列挙されています。また、営業所に関する要件として、営業所の設備や構造、位置などについて定められています。
酒類提供飲食店営業のうち深夜営業(午前0時以降翌朝の日出までの時間帯の営業)をするものは、食品衛生法に基づく都道府県知事の許可のほかに風俗営業法に基づく公安委員会への届出が必要です。この届出は、営業所ごとにその地域を管轄する公安委員会に行います(届出窓口は営業所がある地域を管轄する警察署です。)。
酒類提供飲食店営業は風俗営業法上の概念で、食品衛生法の許可を要する飲食店等のうち接待飲食等営業または店舗型性風俗特殊営業のいずれにも該当しないものであって客に酒類の提供をする営業です。酒類を提供するといっても、食事の提供がメインでアルコールはそのついでにちょっとだけというのが営業の常態であるものは酒類提供飲食店営業に含まれません。
図には示していませんが、食品衛生法の許可が必要な飲食店等であって接待飲食店等営業、店舗型性風俗特殊営業、酒類提供飲食店営業のいずれにも該当しないものは、風俗営業法の許可または届出といった手続きは要しませんが、深夜営業(午前0時以降翌朝の日出まで)を行うのであれば、店内の照度や店舗の近隣への騒音・振動などについて同法の規制対象になります。
くらしの法務行政書士事務所
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