受難。




2005年2月21日。梅との撮影を終えて。
しばらくして、かさりと音がしました。

「え?」
あまりにも不審な音だったから、抱き上げたら。


彼女の下半身が、そのまま、床に、落ちました。
ばらばらと、おがくずと一緒に。

一瞬真っ白になって、必死に縫い合わせを試みました。
場所はおなかの縫い目一周、手や足とはわけが違います。
でも、かさかさに乾いたキッドは、針を刺せばさすほど裂けていきます。
諦めて、とりあえず伸縮包帯で応急処置しました。




このあとは、勇気のある方だけご覧ください。




















自室に戻って、段ボールの上で、包帯を解きました。
ばらばらと、おなかが崩れています。股間接のほうまで裂け目は広がっていて、
もうどうしようもないです。

縋るような思いで、アンティークドールの修復記も書いていらっしゃるいっけさまのところにSOSを出し
(その節はお世話をかけました)、そこからさらに"My Darling Dolls.com"さまにSOSを飛ばして頂き、
いろいろとアドバイスを頂きました。穂積さま、サランさま、皆様ありがとうございました。

その時の、アリアンナの状態です。



殆ど正視できない、惨状。




とりあえず、和紙と包帯で補強をし直し、当面の策を練ります。




このまま放置?………とんでもない!
サランさまのお話に出た、革が紙状態なら「型紙」にしてしまって新しく縫い直す。
…………でも、私素人だし…………。上手くできなかったら、最悪のケース。
ebayにケストナーのキッドボディが出るのを待つ?………消耗度は同じくらいよね。

人形の修理工房にも電話をしてみました。やはり四、五万はかかるとのこと。
それに、キッドではなくつるつる真っ白の牛革での作り直しになるそうで。 

どうしよう。

アリアンナは今も、私の決断を待っています。


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蝸牛角上
presented by Hajime Shiwasu