LEDリングライト
SuperFluxを使って、カメラのリングライトを作ってみました
2007年11月
今年の夏にCanonのPowerShot S5ISというデジカメを買いました。
大きなレンズと12倍までの光学ズームを持ち、VGAサイズの動画を30fpsで撮れます。
応答性や感度などデジタル一眼には、敵わない面も持ちますが
4万円ですべてが完結するシステムと、動画を撮ることが出来ます。
特に動画はデジタル一眼には出来ない芸当で、常時デジカメを持ち歩く自分には
2つも機材を持つのは苦行に等しいので、PowerShot S5ISはベストな選択でした♪
室内で画像を撮るときに、気になるのは部屋の照明の影になったりすることです。
レフ板とか有れば良いですが、普段は邪魔ですし、リングライトが欲しくなってきました。
しかし、数万円もするリングライトを買うのは使用頻度が高くないので、どうかと思いますし
そもそもPowerShot S5ISにはオプションとしてのリングライト自体が存在しません。。。
そこで、LEDを購入してリングライトを作成することにしました。
☆ まずレンズアダプターを作ります
LEDリングライトを装着するためにはレンズアダプターが要ります。
純正を買って、切り刻んで使うのには勇気が要りますので、
何か無いかと素材を探していましたが、S5ISには100円ショップのサムターンバリアが
ピッタリ合うことが判明しましたので、早速買ってみました。
バヨネットでリングを止めるますので
ツメの部分を真似て削ります。
ツメの部分が厚かった(2mm)ので、紙ヤスリで削ります。
完成です。
左が純正のレンズアダプターとフード。右が今回作ったレンズアダプターです。
パッと見、100円ショップで買った物を加工したとは思えないでしょう(^^
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☆ リングライトの基板を作ります
正確に採寸を行い、24個のLEDを配置できるよう設計を行います。
LEDは15度ずつ配置しております。
内部をハンドニブラで削り取っていきます。
ハンドニブラで削った後は、ヤスリで綺麗に修正を掛けます。
外部も、切り込みを入れて折ります。
ハンドニブラで要らないところ削り取って、
同じようにヤスリを掛けます。
外部をプラス。内部をGNDになるよう配置するために、
マジックペンで円を描いていきます。
プリントパターンを描くのにエッチングを使うまでもないので、
カッターで削りだしていきます。
ミクロン単位の幅で削るのは、正直疲れます(^^;
LEDの光を少しでも効率よく前方に向けるために
基板を銀色に塗ります。
これで基板は完成です♪
LEDのテスト風景です。
5Vを掛けたとき、1LEDに14mAが流れます。
このときの抵抗は100Ωでした。
強すぎる光は、白飛びするだけですし、
用途から考えるとこのくらいの電流で十分でしょう
ちなみに、5.6Vの時(最終電圧)は17mAでした
100Ωの抵抗をせっせと並べます。
規格通り光るかどうかのテストです。
5.6Vだと撮影で白飛びしますので、電圧を落としています。
きちんと光ってくれました(^o^)ノ
〜使用したLED〜
日亜科学工業 白色HIGH FluxLED
色調・b6(白) 105°P2(6.4〜7.6lm) VF=3.4V IF=30mA
抵抗を全部取り付けて、照らしてみたところです。
きちんと光ってくれたときは感動しました♪
☆ 電源を作ります
電源は、ニッケル水素電池のうち、サンヨーが出しているエネループを採用しました。
そんなに使用頻度が高いとも思えないので、
通常のニッケル水素電池ですと、使わない間の放電が気になります。
乾電池だと、使い捨てなので勿体ない感じもしますし、
その点、エネループだと両方の長所を生かしてくれると思います
電池ボックスに、制御用のスイッチやボリュームを取り付けます
人差し指で簡単にオンオフができます。
親指で光量を簡単に調整できます。
このつまみは左右が同じ形状なので、片方に▲を付けました
電極は2列のピンヘッダを使用します。
見栄えが良くないですが、コンパクトなので最適です(^^;
4つのコネクタのうち2つを使うので、逆差しの恐れはありません。
逆差ししても点かないだけで、壊れることはないと思います。
☆ リングライトとレンズアダプタを融合させます
100円ショップの容器コーナーに寸法の型紙を持参して
容器とにらめっこすること、10分w
ベストとは言えないけど、ベターな容器を発見しました。
穴を開けて、縦方向も長いので切り取りました。
後はひたすらヤスリを掛けて綺麗にします・・・・
横方向です。
正面からです。
ほぼピッタリ♪
ホットボンドを使って、固定します。
接着作業は慣れていないので、とても見苦しい状況です(^^;
まぁホットボンド自体が透明なので分かりにくいでしょう♪
後は、電極を据え付けて完成です〜
☆ 完成図
完成状態を上から撮ってみました。
正面からです。わずかに光らせています。
電源部のところを何とかしたい気分ですね(^^;
光量最大です♪
☆ 追加の作業
上の画像を撮った後に、光の拡散を謀って、
半透明のポリプロピレンの板を削りだしました。
採寸を間違えて、3度も作りました。
最後は殆ど握力がありませんでした(>_<
光らせてみたところです♪
まばゆいばかりの光が、マイルドな光になっています〜^^
外縁部に、自動車に貼る革を貼ってみました。
蛍光灯の傘のようなリングライトが高級っぽく見えます♪
内部は、光を反射するように、アルミ紙を貼り付けています。
適当なのがなかったので、ホログラム入りです(汗
最初の頃よりかなりまともになりました(^^
LEDリングライトの部分だけを見ると、市販品に負けないかも(^^;
☆ 撮影会
適当な素材が無かったので、ガチャポンのフィギュアで
撮影を行いました。
こんな感じで撮影を行います。当然マクロ撮影になります。
勿論、レンズにセットしない状態で斜めから被写体を照らすことも可能です。
LEDリングライトがオフです。
自動露出は後ろの白い板の照度が気になるのか、
フィギュアは殆ど真っ黒になってしまいます(汗
LEDリングライトを中程度当ててます。
ちょっと暗かったかな〜
これがベストな光量とも思えませんが、
少なくとも上の画像よりは改善されています。
このLEDリングライトで最大の光で照らしました。
ちょっと細かいところが飛んでしまっている感じがします。
まぁ出力テスト思って戴ければと思います(^^;
光量は好きなように調整出来るので、試行錯誤です(^^;
真っ暗な状態で、近距離でLEDリングライトの光だけで撮影しました。
#背景が黒の訳ではないですよ〜
いわゆるガイドナンバーが小さいので、被写体だけが照らされて、
バックは真っ暗です(^^;;
フラッシュで撮ると、確実に白飛びしますので、有効性が分かると思います♪
☆ 収納用具
これも100円ショップで購入しました。
そのうち、真ん中に仕切りを付けると同時に
カメラにリングライトを装着している間の
純正レンズアダプターを納める場所としても
使えるよう工夫する予定です。
終わりに
今回、メーカーのオプション設定にも無い、リングライトをPowerShot S5ISに付けました。
もし純正が有ったとしても、3〜4万円はすることでしょう。
今回は、すべて自作・素材を100円ショップや通販から調達したので、
合計3000円程度で済みました。
暗闇で、LEDリングライトだけで、撮ることは不可能でしょうが、
補助光としては、最高だと思います。
そもそも、マクロで近づくと、レンズが影の元になってしまうので、
これまであまり近づいて撮ったことがありません。
このLEDリングランプを使いますと、レンズに当たる付近まで
被写体に接近することが出来ます。
そういう意味でも、今回の作成は撮影の幅が広がりますので、良かったと思っています
リングライトを作り直し
2008年6月15日
昨年の11月にSuperFluxを用いたデジカメ用のリングライトを作りました。
これはこれで使い勝手が良くて重宝していましたけど、
ライト部分と電源部分がセパレートになっていて、扱いにくかったです。。
それで何度か電池が外れて落下。。。。とうとう完全に壊れてしまいました(汗
それで、壊れた電池フォルダーを外し、
他の部分は流用して綺麗に作り直しました♪
操作系は以前のと全く同じです。
というかそのまま流用しました(^^;
今回は、リングライトの部分にアルミで台座を作り、
それをホットボンドで接着する手法をとりました。
また、本体には直接電源を供給しています。
本当は格好良い電池ホルダーを作りたいところですが、
不器用なので、そんなものは出来ません(TT
とはいえ、電池が落下する恐れがありますので、
ビニールテープを巻き付けていますw
そのうち何か見栄えの良い素材でも探す予定です♪
正面から見た感じです。
リングライトが異様に大きく見えますね(^^
前回作ったときは、リングライトを装着し、
電池を本体に装備するという二回の手順を踏んでいましたが、
リングライトと電池フォルダーが一体化したことにより、
1タッチで装備することが可能になりました。
また電池が落下するというヘマをする可能性も減りました♪
thanks お世話になりましたm(_ _)m
LED工房「しまりす堂」 http://www.shimarisudo.com/
ダイソー http://www.daiso-sangyo.co.jp/