ギター教室 その6

★ゴルペって何?
 フラメンコギターには、ゴルペ板と言うプラスチックの薄い板が表面に貼ってある。
 ゴルペとは、指先でギターのサウンドホール近くをコツコツ、ドンドンと叩く奏法である。
 単独で打つゴルペの他に、親指で音を出しながら打つもの、人指し指のダウンストロークと一緒に打つものなどがある。
 ルンパなどでは、興奮すると手のひら全体で太鼓のようにギターを叩いたりするが、これもゴルペなのかどうか定かでない。

 クラシックギターでは、決してギターを叩かない。ギターにキズが付くからである。
 お店に行って高価なクラシックギターを試奏するときは、細心の注意を払わねばならない。
 いつものクセでコツンと一発ゴルペを打っただけで、大変なことになってしまうであろう。
 もし店員が見ていなかったら、そっとギターを戻して「いやーとても良い音ですねー」とか何とかいいながら一目散に逃げよう。

 「何のためにゴルペを打つのか」と言われたら、「それはフラメンコだからだよ」と答える。
 「何のために山に登るのか」と問われたときに「そこに山があるからさ」と答えるのと同じである。
 そういう哲学的で高尚な雰囲気が分らない人には、仕方がないのでもっと具体的に、「アクセントのある箇所で叩くため調子が取りやすいし、よりリズミックでフラメンコ的な雰囲気が出る」などと答える。

 筆者は人に白魚(しらうお)のようなと言われるほど指が細く、薬指だけではか弱い音しか出ない。
 このため、ゴルペに薬指と小指の両方を使う。指を合わせて使う場合は、一つの音に聞こえるように注意する。
 ゴルペの打ち方が悪いと、指先から衝撃が腕を伝わって脳まで到達することがある。
 脳の一部が破壊され、無気力な状態に陥るのをゴルペうつ病と呼ぶ。

☆ゴルペ
 ゴルペは、手のひらを少し回転させるようにして薬指の先で打つ。
 つめと指の先が同時に当たるようにして、カツカツという音を出すのが基本。
 当たる角度を変える事でやや鈍いドンドンという音や、もっと軽い音にもなる。

 最初はやさしいものから練習しよう。
 ゴルペは通常×印で表される。
 「i」でダウンしながら、「a」でゴルペを打つ。
 繰り返し練習して、アレグリアスコンパスをとりあえず頭の端っこの方に入れておこう。

演奏の見本


 下の楽譜は「サパテアード」である。
 2拍子系のサパテアードやタンギージョは、楽譜とは少し違った弾き方をする。
 八分音符の部分は実際には三連符との中間ぐらい、少し引きずるように弾く。
 
 「p」で6弦を弾きながら手首を回転させ、「a」で1弦の外側のゴルペ板を叩く。
 ラスゲアードの場合は、同様に「i」でダウンしながら「a」でゴルペを打つ。

演奏の見本


 ゴルペが一番活躍するのは「ブレリアス」ではなかろうか。
 やってみると分るが、ゴルペなしでブレリアスのファルセータを弾くのはまず無理。
 ゴルペを効果的に使うことで、初めて現代的なカッコいいフレーズができあがるというものである。
 少々難しいので良く練習して欲しい。
 オールドファンには懐かしい有名なパコの「野いちご」のフレーズである。
演奏の見本


 続く(次はセビジャーナス伴奏編)
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