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ヘリグロチャバネセセリ Thymelicus sylvaticus


ヘリグロチャバネセセリ 2007年8月13日 長野県諏訪市
 東海地方ではスジグロチャバネセセリのほうが分布が広いようなのに対して、近畿地方ではスジグロは分布していません。その代わり、近畿ではヘリグロが低標高の崖などにも分布していると聞いたことがあります。ただ、そんな場所でこのチョウを見ることなく、私は近畿地方を離れてしまいました。

2007年8月13日 長野県諏訪市
ヘリグロチャバネセセリ
ヘリグロチャバネセセリ♂ 2007年8月5日 長野県木曽町

♂ 1999年7月6日 滋賀県滋賀郡志賀町イン谷口(地名は当時)
 ここで掟破りの標本写真(昔は採集もしてました)を出しました。というのも、このヘリグロチャバネセセリは滋賀県比良山系〜京都北山〜北摂にも分布することになっているようですが、近年はその一帯での発見例がないらしく、私が京大蝶研機関紙「SPINDA」にて、この1999年の記録を出したところ、「ヒメキマダラセセリかなんかの同定ミスだろう」「本当にいたのか?」との質問を当時複数いただきました。
 当時はなぜそんなことを聞かれたのか意味がよく分からず、間違いないはずと適当に答えていましたが、最近それを思い出し、間違いないことをはっきりさせておいたほうがいいかなと思いまして、標本写真を載せることにしました。(ところでこの標本の同定は合ってますよね)
 このチョウを採集したときのことはよく覚えています。今は亡きリフト乗り場(山麓駅)より少し下、川沿いのアザミに来ていたもので、見た瞬間、種類は分かりませんでしたが、ヒメキマダラセセリとは何か違うなと思ってネットに入れました。私は採集したものを冷凍庫などに入れることは決してなく、採集した当日に必ず展翅していましたし、その前後に他に地域に出かけてもいなかったので、他の標本と入れ替わったということもないと思っています。

 
その後比良山系には何度も行きましたが、結局2頭目のヘリグロチャバネセセリに会うことはありませんでした。というより探してもいませんでした。
 ちなみにこの標本、カビてます・・・ルンルン
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