道端に咲く 名もない花が 人知れず蕾をひらく 地中に こぼれた 小さな種が 春の陽射しの中で 目覚めていく 種の中に潜んでいた 思いもかけない その姿 小さな命の神秘が 開いてゆく 眩しい命 震わせながら 今 花咲く きりばん