| Olympus C-840L Impression |
先日Olympus C-840Lを買った。使っている時に気付いた事、気になった点を挙げてみた。ここに書いてある事は半分以上辛口の内容だけど、私は実際に使ってみてC-840Lを凄く気にいっている。とにかく、とっても使いやすくて良く写る。人に自信を持って勧められるデジカメだ。
![]() F11 1/108秒 |
C-840Lの最大の長所は、何といっても一枚目を撮るまでの時間が短い事だ。一歩目が速いとでも言おうか、レンズバリアを開けて2秒以内で撮影できる。左の画像を撮影した時、この速さがとても役に立った。電車が近づいてくる音が聞こえてからレンズバリアを開けて構えても、電車が通過するまでに十分な余裕がある。5秒かかるNikonや8秒かかるFujiだと、こんな事やってたら通りすぎていく電車の後ろ姿しか撮れないだろう。またレンズバリアが右手だけで開閉できるので扱いやすい。レンズの合焦時間も短いので、走ってくる電車の前面に思った以上にうまくピントが合っている。ただ欲言えば置きピンモードってのが是非欲しいところではある。
左の画像では、某氏のリクエストで流し撮りをやってみた。明るくて見やすい光学ファインダーが付いているので、C-840Lでは流し撮りも十分可能だ。実際やってみると、ミラーアップで一瞬ブラックアウトする銀塩一眼レフよりは、目で対象を追い続けられるレンジファインダーの方が流し撮りは楽だ。さすがにこればかりは、光学ファインダーがない機種ではちょっと無理。
![]() マクロモード F5.6 1/175秒 |
機械シャッターが付いているので、逆光でもスミアを曳かずに撮れる。発色もかなり綺麗。マクロ撮影の時は背景をボカす事ができるが、不思議な事に木漏れ日がリング状にボケる。まるで蛙の卵みたい。実はC-840Lはレフレックスレンズを採用していたのか?(大嘘)
また、オートフォーカスは垂直の線のコントラストをCCDで検出して行っているので、背景の方がコントラストが強い場合はハズす事がある。普通のスナップ撮影でも、後ピンになっている事がたまにある。ただし赤外アクティブ式オートフォーカスは、被写体までの距離が大きいとピントが合わないという欠点があるので、ピントにシビアなメガピクセル機向きじゃないと思う。 一番困るのは、フォーカスできていない場合でも緑のLEDが点灯してしまい、シャッター可能になる事だ。ただしピントさえくれば、下手な銀塩よりもシャープに写る。少なくともズーム付銀塩コンパクトカメラには勝っていると思う。6切やA4サイズまで伸ばすのは苦しいが、キャビネやA5サイズまでなら十分な画質だ。 |
![]() マクロモード F11 1/360秒 |


これを直すには、ヒストグラム補正(レベル補正)が付いたレタッチソフトが必須だ。有名所だとAdobe PhotoShop(実売9万円位?)だが、お勧めはMicrografx WindowsDraw!6に入っているPhotoMagic(実売¥9,800位)だ。これはPhotoShopと同じように、スライダー使ってヒストグラムをグリグリと簡単に直せる。
しかしわざわざ市販ソフトを買わなくても、Windows95/NT用のフリーソフト庭師芝達氏 作 ImageFilter というのがある。これのフィルタ→ヒストグラム補正というのを掛けると、上のような眠い画像は一発で直せる。これはハイライト&陰影損失度を設定したヒストグラムの自動補正を行っている。一つの操作だけで必要な補正がかかるので、今までフォトレタッチをやった事がない人でも簡単に使えるだろう。

ImageFilterでヒストグラム補正:上下0.25%(RGBロック)を掛けた後の画像はこの通り。直す前は撮影失敗か?はたまたカメラの故障か?という感じだったが、実は階調、発色、コントラストとも申し分ない画像が撮れていた事が分かる。

![]() 元画像 F5.6 1/193秒 |
![]() γ=1.6補正 |
C-840Lには、オートホワイトバランスしか搭載されていない。しかし夕焼けだけはなぜかちゃんと赤く写るという、怪しい細工が入っている。左の画像は、うちの近所の多摩川の河原で夕焼けを撮ったもの。リサイズ以外全く無修正なのだけど、結構いい色が出ていると思う。この画像をEPSON PM-2000Cを使ってA5サイズで印刷してみたけど、遠景の細部のシャープネスも、空の階調もなかなかのものだ。
ただこれにはトリックがあって、実はこの景色はもっと白っぽかった。C-840Lで撮影した画像のガンマは、どうもMacの画面で見たときにちょうどいい位の値になっているようで、Windows機で見るとずいぶん暗い感じになる。たまたまこの画像の場合は、暗く見える事でいい感じになっているけど。Windows機で、撮影時に目で見た明るさに近い表示にするには、昼景・夕景問わず、レタッチソフトのガンマ補正でγ=1.5〜1.6位に設定してからヒストグラム補正をするといいようだ。右の画像がγ=1.6に補正したもので、景色を目で見た時や、撮った後にカメラの液晶モニターで見た時にはこれ位の明るさだった。
ガンマ補正も、眠い画像の補正で紹介したImageFilterを使うと簡単に直すことができる。またWindows機で困るのが、CRTとプリンターのガンマ値が合っていない事だ。例えばEPSONのPMシリーズはK=6500/γ=1.5というかなり明るくて(日本人の感覚では)黄色っぽく映るCRTと合うように調整されているため、Windows機のCRT画面で見た時よりかなり明るく印刷されてしまう。ImageFilterでは、このプリンターのガンマ値を簡単に設定する事ができるので、CRTで見た画像と印刷画像の明るさを合わせ込める。実際に使ってみると、これはかなり便利な機能だ。
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C-840Lは、彩度の高い単色の境界に、1ドットおきの強い縦縞が出る事がある。これは斜めの境界部に出ると強いジャギーとなり、同じ回路を使っている?Nikon COOLPIX900やEPSON CP-600でも同様の現象が見られる。この縦縞はそのまま画面で見ている場合はあまり気にならないが、拡大表示したり印刷すると気になる。またアンシャープマスク等でシャープネスを上げると、縦縞だけが強調され、かなり目立つようになる。
ガウスぼかし等のスムージングフィルターを使えば縦縞は消えるのだが、画像のシャープネスが大幅に失われてしまい、アンシャープマスクを使っても二度と元には戻らない。そこでノイズ除去系のフィルターを使う。私のまわりにあるレタッチソフトでは、以下のような名前になっている。フリーウェアではImageFilterのV2.9以降に、この機能がある。
コツはまだちょっとノイズが見えるかな?位でやめておく事だ。それ以上やると画像のシャープネスがメタメタに落ちる。またレタッチの順序として、ノイズ除去フィルターを適用する前に、あらかじめ眠い画像の補正で説明したヒストグラム補正(レベル補正)をしておいた方が効果が大きい。
画像全体のシャープネスを落としたくない場合は、この縦縞が出ている箇所に手作業でマスクを作成していき、そこだけノイズ除去フィルターを適用すればいい。しかし実際にやってみると、シャープネスがほんの少し落ちるデメリットよりも、JPEG圧縮やCCDに起因するノイズが除去できるメリットの方が大きく、画像全体に掛けてしまった方がいいようだ。
左の画像の場合だと、あまり画像のシャープネスを落とさずに、縦縞だけをうまく消せているのはImageFilterのハイカットフィルターだ。ただし現在のバージョンでは、縦横を変換して横縞ノイズになっているとフィルターが掛からないので注意しよう。
![]() マクロモード F5.6 1/4秒 フラッシュ発光なし この間隔でも中抜けしており、見事な後ピン |
![]() マクロモード F5.6 1/4秒 フラッシュ発光なし これ位まで近づけなければ中抜けする |
またコンパクトカメラではレリーズが使えないため、風景やマクロ撮影で三脚を使う場合、ブレを防止するためにどうしてもセルフタイマーを使わざるを得ない。そういった時に現在の仕様では、全く打つ手がない。はやく直して欲しい。
セルフタイマーの時間は12秒と長い。レリーズ代りに使うには、Minoltaの銀塩コンパクトカメラTC-1みたいな2秒セルフタイマーがあると便利なのだが。またセルフタイマー機能の問題ではないが、セルフタイマー表示の赤いLED表示部が、カメラから大きく出っ張っており、ケースから出し入れする際に邪魔だ。その上あまりしっかり固定されておらず、ガタつきがあり高級感を大きく損ねている。ボディから出っ張らない形状で、きっちりと嵌った形にして欲しい。
![]() F2.8 1/60秒 |
フラッシュの発光モードにはオート/赤目防止/強制発光/非発光の4つがある。最近の銀塩コンパクトカメラは、測光用のフォトダイオードに日の丸弁当型のものを用い、基本的には平均測光なのだが、たとえ廻りが明るくても中心部が極端に暗いような場合には、自動的にフラッシュを発光させるようになっている。しかしC-840Lのフラッシュはカタログスペックでは逆光時の自動発光を行うはずなのだが、あまり利口ではないようで、単純にシャッター速度が1/30秒以下になった時だけ発光しているような動きをする。
左画像の場合、撮影時に顔でフォーカス&AEロックしたのだが、この際に後ろの蛍光燈に少し影響されたようで、シャッター速度が1/60秒になり、結局フラッシュは発光しなかった。このため人物が暗くなってしまった。これ以外のケースでも、フラッシュが光った方が無難なようなシーンで光らないことがたまにある。元々CCDの感度がISO60相当で低いので、室内でのスナップ撮影には強制発光モードを使った方が無難かもしれない。
フラッシュが発光する場合は、シャッター速度の下限は自動的に1/30秒に設定される。スローシンクロ撮影ができないのはちょっと残念だが、デジカメの場合、難しいスローシンクロ撮影よりは、バックの夜景とフラッシュ撮影の二回撮りをやってパソコンで合成した方がいい結果が簡単に得られるかもしれない。
![]() F2.8 1/2秒 CCDゲインアップ ![]() F2.8 1/2秒 CCDゲインアップ |
通常はISO60相当だが、夜景撮影時(シャッター速度1/3秒以下)にはISO120相当までゲインアップされる。他のメガピクセルデジカメよりは格段に夜景に強い。FinePix700やCoolPix900と比較すると、EV値で1.5段(シャッター速度換算で3倍)ほど暗い所まで撮れる。
*2:ズームレンズのワイド端での値 *3:公表された露出制御範囲とシャッター速度、レンズF値から逆算
ゲインアップによるノイズ増加は、何とか我慢できる程度。 |
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C-840Lは、普通のアルカリ電池でもかなりの枚数撮れるのだけど、やはり充電池の方が相性がいい。本体購入と同時に、SANYOのニッケル水素充電池を買った。これは店員さんによるとOLYMPUSにOEM供給されているものらしく、容量は1300mAH。
まずは旅行に行った時に、実際に撮影してみた結果。宴会メインの旅行で撮影したため、フラッシュの使用頻度が2/3と高いが、それでも133枚撮影できた。 |
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次に、ニッケル水素電池フル充電状態から連続撮影して、何枚撮れるかやってみた。
決して桁が間違っているわけではない。たとえフラッシュが毎回光っていても、液晶モニターさえ切ってあればC-840Lは恐ろしい枚数撮れるのだ。 このテスト、終わるまでに2時間以上かかった。正直言って、もう2度とやりたくない! | ||||||||||||||||||||
| では液晶モニターだけをOnにした状態では?フル充電状態から、連続2時間の稼動が可能だった。ただしニッケル水素バッテリーやニッケルカドミウムバッテリーを使った場合、ローバッテリー表示から電源オフまではあっと言う間なので注意した方がいい。 | ||||||
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最後に、フル充電状態から液晶オンの状態で30秒間隔で撮影し、何分使えるかテストしてみた。これは防水ハウジングに入れて水中で撮影していたり、花畑で夢中になってマクロ撮影を続けているような状態だろうか。撮影モードはSHQ(1280x960、低圧縮)に設定した。
この状態でも電源オフまで90分撮影できた。なかなか電池の持ちはいい。ただしこのモードでは、ローバッテリーになっても液晶画面にはローバッテリーマークは出ない。そのかわりに、撮影後、フラッシュメモリーに書き込みが行われた後、フラッシュのチャージ時に液晶画面が数秒間ブラックアウトするようになる。こうなってから数分で電池切れになる。 | ||||||||||||||||||||
シリアルポートにパソコンを接続し、インターフェース経由で1秒おきにバッテリー電圧を読み込んでみた。使ったバッテリーは、三洋製ニッケル水素充電池 1300mAh。結果は左図のとおり。レベルが"100"の区間が、ほぼ4時間。その後はあっという間にレベルが下がっていく。
この状態はRS-232Cの回路が生きている以外は、液晶Offで撮影モードの時とほぼ同じ消費電力だろう。つまりカメラ上部のバッテリー表示が半分になったら、あと8分。点滅したら、あと3分の命という事。当然液晶がOnだと、もっと急激に電圧が下がるはずだ。逆に言うとバッテリー表示が半分になったら、バッテリー交換した方が無難だろう。ここまで使い切っていれば、メモリー効果もあまり気にする必要もないのでは?
とりあえずシリアル接続ケーブル位は自作するのが、こういうセコいメーカーに対してのユーザーとしての正しい対処だろう。結線図は左図のとおり。C-420L/820L/840L/1000L/1400L全てこの結線だ。C-400L/410L/800Lはデジカメ側のコネクターが違う。
この2種のコネクターは、いわゆる電子パーツ屋に行けば売っている部品だ。まあ¥500もあれば作れる。ただし2.5φのステレオプラグは入手できないかもしれない。その場合は、3.5φのステレオプラグを使い、普通の電気屋で3.5φ→2.5φの変換アダプター(¥500位)を買うといい。右画像は、私が買ったSONYの変換アダプターPC-262S。この他ビクターも出している。
しかし、このステレオプラグのセンターをグラウンドに使っている所が全くオリンパスの性格の悪い所だ。普通は一番根元に近い端子をグラウンドに使う。実はそうなっていれば、フジフィルムのデジカメ接続ケーブルと互換があるのだ。現在はフジフィルムとオリンパス両方持っている人は、いちいちケーブルを換えないとダウンロードできないようになっている。こんな事やってて何かメリットがあるとも思えないのだが。
図を見てもピンと来ない人は、やはりケーブルを買った方がいい。オリンパスではケーブル単品でも売っている。DOS/V用ケーブルが型名CB-82、価格¥3,500だ。
さて、シリアルケーブルは出来たけど、後はどうすんの?という疑問は当然である。Windows95/NT環境では、私が作ったフリーウェアのデジカメコントロールプログラムCameというのがあるので、使ってみてほしい。
またオリンパスはケーブルのみならず接続ソフトも単売している。型番はC-30PJ2で、価格は¥3,000。つまりバラで買った方が、いらん98用/Mac用変換アダプターが付いてこない分だけ安いのである。ただ部品扱いで取り寄せになると定価販売になるかもしれない。またC-4KPに付属するCD-ROM(C-30PJ)と型番が違っているので、Kai's Photo Soapは入っていないかもしれない。しかしImageFilterがあればPhoto SoapやPhoto Deluxeといった分かり難いレタッチソフトは不要である。
注:結線図については私が自分で調べた物なので、動作を保証するものではなく、全て自己の責任の範疇で使用してください。これを使用する事による動作不良・故障等については一切の責任を負いません。この件についてオリンパスに質問等を行う事はご遠慮ください。ただし私自身は、現在この結線の自作ケーブルを使用しています。
プログラム線図は左のとおり。ノーマルモードではシャッター速度が1/75秒以下になるとF値が変更される。F値が2段おきに3つ選択できるので、スローシャッターにならずにスムーズにチャートがつながっている。
低照度では、1/3秒まではCCDのゲインアップはされずISO60相当で撮影され、1/3秒以下になるとISO120相当までゲインアップされる。つまりメーカーの考えとしては、ゲインアップは三脚を使った夜景撮影専用である。しかし宴会写真モードとして通常撮影でもゲインアップモードが選択できると便利だと思う。
マクロモードでは通常撮影の時よりも被写界深度が浅くなるため、F値の下限をF5.6に設定して被写界深度を確保している。このためブレやすくなるので、しっかりカメラを保持する事が必要だ。またシャッター速度が1/5.5秒以下の低照度になるとCCDのゲインアップが行われる。どっちにしても、この辺りのシャッター速度では三脚が必須だ。しかし本体の三脚座の剛性が低く、せっかく三脚に固定してもグラグラ動いてしまうのは頂けない所である。
フラッシュのモードが自動(デフォルト)に設定されている場合、低照度で1/30秒以下のシャッター速度になる時には自動的にフラッシュが点灯し、シャッター速度は1/30秒に固定される。夜景を撮る場合は必ずフラッシュをオフにする事。逆にちょっと暗めの室内撮影では強制オンにした方がいい。
注:これはメーカー公表値ではなく、私が実際に撮影して調べた値なので、間違っているかもしれません。
ノーマルモードで1〜2%の歪曲収差がある。レンズの端よりも少し内側の方が、歪率が大きいようだ。しかし建物なんかを撮らなければ、それほど気にならない程度。マクロモードの場合は2〜3%と大きくなる。新聞・雑誌の文章なんかをマクロで撮影すると、ちょっとゆがみが目立つ。
これで少し困るのは画像を何枚か合成してパノラマ画像を作る時だ。画像ごとのオーバーラップ量をあまり少なくすると、端の歪曲のせいで画像合成が難しくなるので、大目にオーバーラップさせるのがコツだ。
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通常モードよその家の壁 距離1m位 フラッシュ発光無し F2.8 1/155秒 |
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マクロモードA3用紙に2.5mm間隔で格子目を印刷 距離20cm位 フラッシュ発光無し F5.6 1/11秒 |
四隅から100pixel程度の範囲では色収差が見える。また左右の端で解像度が下がり、若干の周辺減光があるが、それ以外の範囲は良好で、かなりシャープに写る。

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