花粉症で困っています
花粉症とは植物の花粉で起こるアレルギー性の鼻炎と結膜炎の事です。
全ての花の花粉で起こる訳ではなく、虫が花粉を運んでくれないような地味な花達ばかりです。例えば、杉・ヒノキ・ハンノキ・コナラ(以上2〜4月末)
カモガヤ・スズメノテッポウ(5〜7月)、また芝の雑草であるスズメノカタビラ(2〜10月)
ブタクサ・ヨモギ等キク科の雑草(8〜10月)、
他に花粉ではありませんが、ハウスダスト(家埃)やダニなども原因となります。花粉の季節には、マスクをし、なるべく原因に近づかない努力は必要です。
治療としては、耳鼻科と眼科が専門ですが、内科医から内服薬を処方してもらう
のも有効です。市販の薬にはない確実に効く薬が医療機関にはありますの
こじらす前にご相談されると良いでしょう。正確な検査でご自分が何の原因で花粉症になっているのかを知っておく方がよいでしょう。
予防薬は飛散開始の10日〜2週間前から抗アレルギー剤(アレジオン、セルテクト、ジルテックなど)を内服します。
私の住んでいる北関東は、杉花粉が飛び始めるのは2月末からとやや遅めですが、
いったん飛び始まれば一気に日本有数の飛散地です。
並みの治療で追いつきませんので、ステロイドホルモンを含んだ抗アレルギー剤(セレスタミンなど)を服用します。
飲み始めが眠くなるのが欠点ですが、3〜4日寝る前だけ飲むようにすると慣れて来ます。
注意:酷い時だけ服用すると、かえっていつ飲んでも眠くて困ってしまいます。
眠くなくなってきたら、寝る前とお昼ご飯の後の一日二回服用して貰うだけで、
ほぼ治ったように感じるほど効果があります。
(症状を抑えるだけの対症療法なので、効果が切れると元通りです。)
その場合でも、来年以降にさらに酷くしない為にマスク(普通のマスクでも70%も花粉を吸い込むのを防ぎます)と
メガネ・サングラス(こちらも50%減らす効果有り)を忘れずに。
私自身が喘息やスギ花粉症もあるので毎年3月の一ヶ月間は、このセレスタミンを連用してます。
医師の処方箋が必要な薬ですが、やっぱり効果はバツグンでしょう。
お注射の治療は、二年間ほど毎週お注射を続ける脱感作療法以外はお勧めしません。
シーズン中だけ注射する方法もありますが、ステロイドの注射は全身の副作用が怖いですし、
ヒスタグロビンは他人の血液で作られている血液製剤なので、安全性に問題があります。
私自身が自分で使用したいと感じませんので患者さんにもお勧めしていません。
医療期間でお注射と言われた場合は成分をお聞きする方がいいでしょう。
ご自分で納得出来れば使用してください。確かに効果はあります。
なお、眼科に受診して頂くと、内科や耳鼻科にはない、やはりステロイド入りの点眼薬があります。
これも痒みに著効します(市販薬や他科でも貰える抗アレルギー剤だけの点眼薬とは大違い!)が、
ステロイド緑内障の副作用が出る方がいるので、眼科で毎回眼圧を測りながらでないと使用できません。
そのために他の科では、置いていません。
どうぞ上手に医療機関を利用して、なるべく快適にお過ごしください。
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