法82条2項の類推適用
「『日本のユートピア』出版許諾事件」
昭和48年10月31日東京地方裁判所(昭和48(ワ)5424)
【ポイント・論点】
・著作権法上、出版権者は、その出版権の目的である著作物をあらためて複製しようとするときは、そのつど、あらかじめ著作者にその旨を通知しなければならないと規定されている(第82条第2項)が、この義務は、出版権設定を伴わない出版許諾契約の場合でも、その旨の特約の有無にかかわらず、出版者の当然の義務であると解することができるか。
【判決文】
(注) 下線がある場合、それは筆者によるものです。
ところで、出版許諾契約に基づいて、出版者があらためて複製ないし増刷する場合にも、著作権法第82条第2項の通知を要するかについては、右通知義務が、著作者の人格的利益を保護する目的に出た著作者の著作物を修正増減する権利を確保しようとするものであつて、著作者の人格権に由来するものであるから、これを積極に解するのが相当であり、前記法条が類推適用されるものといわなければならない。
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