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ホーム リスト << 著作権Q&A 最終更新 '08/06/05

【原稿やネガの買取り=著作権の譲渡?

 原稿や写真のネガなどのいわゆる「買取り」は、著作権の譲渡とみなされますか?

回答

原則として「著作権の譲渡」とはみなされないと考えます。

小説家や写真家等に原稿の執筆や写真撮影等を依頼する場合、単なる「口約束」だけで済ませるか、契約書を作成するにしても、「買取り料」その他若干の事項だけを記載した極めて簡単な書面を取り交わすだけで済ますケースをしばしば目にします。このようなケースで、買取りの際に支払われる「買取り料」は、一般的には(著作権を譲渡する旨の当事者間の明示的な意思表示がなければ)、有体物(設問では、原稿・写真のネガ)の所有権移転の対価―下記(注)参照―及び当該著作物(小説・写真)に対する利用許諾の対価(ロイヤリティー)であると解されることが多いと思います。

 もっとも、その「買取り料」の金額が、取引の慣行や社会通念に照らして、所有権移転の対価を含む単なるロイヤリティーの支払いとしてはあまりに高額である等の特別な事情が認められる場合には、当事者間に当該著作権を譲渡するという明示的な意思表示がなくても、著作権譲渡の対価と評価される場合もあると思われます(これを「黙示の譲渡」といいます。)。とは言っても、ひとたび当事者間で争いが起こると、そのような評価が最終的に下されるのは、通常裁判所においてのことです。従って、将来的な紛争を未然に回避して訴訟リスクを軽減させるためにも、「買取り」の際の著作権の帰属関係を契約書のなかで明確に定めておくことが賢明です。


(注)著作権(無体物)の譲渡とその著作権が化体している作品(有体物)の譲渡とは区別して考えなければなりません。

>> 著作権の譲渡


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