共有著作権


解説

 「共有著作権」とは、「共同著作物の著作権その他共有に係る著作権」をいいます(65条1項)。つまり、著作権の共有とは、数人の者が共同で1つの著作権を保有する状態をいいます。共同著作物(2条1項12号)を作成した場合、同一の著作権を数人の者が譲り受けた場合、同一の著作権を数人の相続人が共同相続した場合などにかかる共有関係が発生します。

 共有著作権の各共有者は、原則として、当該著作権について各自「持分」を有します。「持分の割合」は、共有者間の協議や法律の規定(例えば、民法900条)によって定められますが、それ以外の場合には、各共有者の持分は相等しいものと推定されます(民法250条・264条)。

 共有著作権の各共有者は、原則として、「他の共有者の同意」を得なければ、その持分を譲渡し、又は質権の目的とすることができません(65条1項)。相続による持分の移転、持分の放棄、(他の共有者の同意を得て設定された)持分上の質権の実行による移転等の場合には、他の共有者の同意は不要です。なお、ある共有者の持分が放棄されますと、当該持分は他の共有者に帰属することになります(民法255条)。
 共有著作権は、原則として、その「共有者全員の合意」によらなければ、行使することができません(同条2項)。もっとも、著作権の円滑な利用を確保するため、各共有者は、「正当な理由」がない限り、上述の同意を拒み、又は合意の成立を妨げることはできないとされています(同条3項)。
 なお、共有著作権の行使について「代表して行使する者」をあらかじめ各共有者間で定めることができますが、この代表権に制限が加えられている場合には、対内的には拘束力があっても、その制限を知らない善意の第三者には対抗することはできません(そのような制限があることを主張することはできません)(65条4項)。


関連項目

>> キーワード:共同著作物

>> キーワード:著作権の譲渡