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ホーム << キーワード解説 最終更新 '08/09/02

著作権〜二次的著作物に関する権利〜

>> 著作権法27条
>> 著作権法28条

改作利用権(二次的著作物の創作権)(27条)について

著作者には、自己の著作物から二次的著作物を創作する権利が認められています。この「二次的著作物を創作する権利」を、ときに「改作利用権」―(注)著作権法上の正式な用語ではありません―と呼ぶ場合があります。
 ここで「二次的著作物」とは、「著作物を翻訳し、編曲し、若しくは変形し、又は脚色し、映画化し、その他翻案することにより創作した著作物」をいいます(2111)。
 従って、著作者は、自己の著作物について、これを「翻訳する権利」・「編曲する権利」・「変形する権利」・「翻案する権利」(「脚色する権利」及び「映画化する権利」を含む。)を他人に許諾することができます。つまり、ある著作物に関して、それを「翻訳」したり、「編曲」したり、「変形」したり、「脚色化」したり、「映画化」することを欲する者は、その著作物(原著作物)の著作者(原著作者)から所定の許諾を得ておかなければなりません。原著作者には、以上のように、自己の原著作物から二次的著作物を創作する排他独占的権利が認められているからです。


二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(28条)について

  原著作者には、上述のように、自己の著作物から二次的著作物を創作することを他人に許諾する権利が与えられていますが、そのようにして創作された二次的著作物の経済的利用の場面においても、当該二次的著作物の著作者と同一の権利が認められています(28)。二次的著作物が利用される場合には、そのもとになっている原著作物も利用される関係になるため、当該二次的著作物の利用行為に関して、そこに原著作物の著作者の権利が及ぶこととしています。

 二次的著作物の著作者(著作権者)は、その二次的著作物の利用に関して、当該二次的著作物の種類に応じて、著作権法21条から28条までの権利(複製権、上演権・演奏権、上映権、公衆送信権・公の伝達権、口述権、展示権、頒布権、譲渡権、貸与権、さらには当該二次的著作物の翻訳権・編曲権・変形権・翻案権等)を専有することになりますが、その一方で、当該二次的著作物のもとになった原著作物の著作者(著作権者)も、その二次的著作物の利用に関して「当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利」を専有することになります(28条)。従って、原著作者が実際に有することになるその「同一の種類の権利」は、「当該二次的著作物」の種類によって、ケースバイケースで異なってくることにもなります。
 このように、原著作者に、二次的著作物の経済的利用の場面で「当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利」が認められるということは、二次的著作物の利用については、当該二次的著作物の著作者(著作権者)の権利とその原著作物の著作者(著作権者)の権利とが併存することを意味します。従って、二次的著作物の利用を欲する者は、その二次的著作物の著作者(著作権者)の許諾はもちろんのこと、その原著作者(著作権者)の許諾をも得なければならないことになります。
 例えば、ある小説を脚本にした場合に、二次的著作物であるその脚本を複製(21条)したり、映画化(27条)したりするときは、脚本家の許諾だけでなく、原作者である小説家の許諾も必要になります。また、ある「小説」(原著作物)を脚色して「脚本」(二次的著作物)とし、その脚本をもとに「映画」を製作したような場合、当該「映画」は「三次的」著作物とも言えそうですが、当該映画についても法律上は「二次的著作物」であり、その「映画」の利用行為(例えば、劇場上映や放送、インターネットによる配信など)には、「映画」の著作者(著作権者)、「脚本」の著作者(著作権者)だけでなく、おおもとの「小説」の著作者(著作権者)の許諾も必要になります。この点、非常に紛らわしいので、十分に注意してください。

>> 二次的著作物


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