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Article 101-3(実演家の死後における人格的利益の保護)

実演を公衆に提供し、又は提示する者は、その実演の実演家の死後においても、実演家が生存しているとしたならばその実演家人格権の侵害となるべき行為をしてはならない。ただし、その行為の性質及び程度、社会的事情の変動その他によりその行為が当該実演家の意を害しないと認められる場合は、この限りでない。

最終内容確認日2010/07/02

解説 

 本条は、実演家人格権が実演家の死亡とともに消滅することとなるため(101条の2)、実演家の死後におけるその人格的利益の保護について規定したものです。

 実演家が生存しているとしたならばその実演家人格権の侵害となるべき行為」とは、氏名表示権(90条の21)、同一性保持権(90条の31)を侵害する行為のみならず、法113条(1項・3項)に該当して侵害とみなされる行為を含むと解されます。

 本条の実効性を担保するために、実演家の死後におけるその人格的利益を保全できる者が定められています(116)。このように、実演家人格権は実演家の死亡と同時に消滅するのですが、本条及び116条の規定によって、実演家の死後におけるその人格的利益の保護は、実演家死亡後も相当長期にわたって続くことになりますので注意してください。

 ただし書き中「行為の性質」とは、「実演家人格権の侵害となるべき行為」が主体的か、付随的か、また、その行為が積極的か、消極的かということを意味し、「行為の程度」とは、「実演家人格権の侵害となるべき行為」によって作成された侵害複製物の部数やその頒布領域、当該侵害行為の頻度等を意味すると解されます。「社会的事情の変動」とは、社会的価値観の変化や社会的制度の推移等を意味しています。

 実演家の死後においてその人格的利益を侵害する行為は「犯罪」であると捉えられており、本条に違反した場合には、刑事罰として罰金が科せられますので注意してください(120)。


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関連条約 

◆WIPO実演及びレコード条約5条(実演家の人格権)

Article 5
Moral Rights of Performers
(1) Independently of a performer’s economic rights, and even after the transfer of those rights, the performer shall, as regards his live aural performances or performances fixed in phonograms, have the right to claim to be identified as the performer of his performances, except where omission is dictated by the manner of the use of the performance, and to object to any distortion, mutilation or other modification of his performances that would be prejudicial to his reputation.

(1) 実演家は、その財産的[経済的]権利とは別個独立に、その財産的権利が移転された後においても、現に行っている、聴覚[]に関する実演、又はレコードに固定された実演に関し、自己の実演の実演家であることを主張する権利(当該実演の利用の態様により(実演家名表示の)省略[削除]が決定される[許される]場合を除く。)、及び自己の実演の変更、切除その他の改変で、自己の声望を害するおそれがあるもの(行為)に対して異議を述べる権利を有する。

(2) The rights granted to a performer in accordance with paragraph (1) shall, after his death, be maintained, at least until the expiry of the economic rights, and shall be exercisable by the persons or institutions authorized by the legislation of the Contracting Party where protection is claimed. However, those Contracting Parties whose legislation, at the moment of their ratification of or accession to this Treaty, does not provide for protection after the death of the performer of all rights set out in the preceding paragraph may provide that some of these rights will, after his death, cease to be maintained.

(2) 前項の規定に従って実演家に認められる権利は、当該実演家の死後においても、少なくともその財産的[経済的]権利が消滅するまでは、存続するものとし、保護が要求されている締約国の法令により権限が付与される人又は団体によって行使できるものとする。もっとも、この条約の批准又はこの条約への加盟の際に、国内法令が、前項に定められたすべての権利について実演家の死後における保護を規定していない場合には、そのような国は、これらの権利の一部が実演家の死後においては存続しないことを定めることができる。











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