著作権重要判例要旨[トップに戻る]







専らゲームソフトの改変のみを目的とするメモリーカードを、他人の使用を意図して流通に置いた者の不法行為責任
「ゲームソフト『ときめきメモリアル』事件」平成130213日最高裁判所第三小法廷(平成11()955 

 本件メモリーカードは,前記のとおり,その使用によって,本件ゲームソフトについて同一性保持権を侵害するものであるところ,前記認定事実によれば,上告人は,専ら本件ゲームソフトの改変のみを目的とする本件メモリーカードを輸入,販売し,多数の者が現実に本件メモリーカードを購入したものである。そうである以上,上告人は,現実に本件メモリーカードを使用する者がいることを予期してこれを流通に置いたものということができ,他方,前記事実によれば,本件メモリーカードを購入した者が現実にこれを使用したものと推認することができる。そうすると,本件メモリーカードの使用により本件ゲームソフトの同一性保持権が侵害されたものということができ,上告人の前記行為がなければ,本件ゲームソフトの同一性保持権の侵害が生じることはなかったのである。したがって,専ら本件ゲームソフトの改変のみを目的とする本件メモリーカードを輸入,販売し,他人の使用を意図して流通に置いた上告人は,他人の使用による本件ゲームソフトの同一性保持権の侵害を惹起したものとして,被上告人に対し,不法行為に基づく損害賠償責任を負うと解するのが相当である。

【参考:控訴審-平成110427日大阪高等裁判所(平成9()3587)】

 
本件著作権の侵害主体について
 
本件メモリーカードを使用して本件ゲームソフトのプログラムを実行することが本件ゲームソフトの著作物としての同一性保持権を侵害するものであり、そのようなゲームを行っている者は個々のプレイヤーということになるが、本件メモリーカードの制作者は、右行為に主体的に加功していることは明らかであり、本件メモリーカードの制作者はこれを意図してその制作をした者であるから、右カードを使用して行う本件ゲームソフトの改変行為について、制作者はプレイヤーを介し本件著作物の同一性保持権を侵害するものということができ、これを購入した者は本件メモリーカードを使用して本件ゲームを行ったものと推認できるから、制作者はプレイヤーの本件メモリーカード使用の責任を負うべきものというべく、右改変をするメモリーカードの輸入、販売をした被告も著作権法11311号・2号より同一性保持権侵害の責任を免れないというべきである。











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