著作権重要判例要旨[トップに戻る]







著作権と所有権との関係(2)
「木目化粧紙事件」
平成20720日東京地方裁判所(昭和60()1527/平成31217日東京高等裁判所(平成2()2733 

【原審】

 原告は、予備的に、被告の行為は、原告が有している本件原版の所有権を侵害するものであると主張するので、審案するに、有体物である本件原版に対する所有権は、その有体物の面に対する排他的な支配権能にとどまるものと解すべきであって、その支配権能をおかすことなく、本件原版上に表現されている模様といった無体物の面を利用したとしても、その行為は、本件原版の所有権を侵害するものではないというべきところ、原告主張の被告の行為は、本件原版の有体物の面に対する排他的な支配権能をおかすものではないから、原告の本件原版に対して有する所有権を侵害するものではないというべきである。

【控訴審】

 
控訴人は、本件原画が著作物性を有することを前提として、被控訴人の行為は控訴人が本件原画に対して有する複製権を侵害するものであり、仮に右権利侵害が認められないとしても、被控訴人の右行為は控訴人の本件原版の所有権に含まれる無体物としての側面から生じる間接的排他的な支配権能を侵害する旨主張し、主位的に著作権侵害に基づき、予備的に本件原版の所有権に基づき、被告製品の製造、販売及び頒布の差止め並びに損害賠償を請求する。
 しかしながら、当裁判所も、本件原画は、産業用に量産される実用品の模様であって、著作権法第2条第1号にいう「文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」とはいえないから著作物性を有しないこと、有体物である本件原画に対する所有権は、有体物としての排他的な支配権能にとどまるものであり、被控訴人の前記行為は所有権侵害に当たらないから、控訴人の前記請求はいずれも理由がないと判断するものであ(る。)











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