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空港案内図の著作物性
「空港案内図事件」
平成170512日東京地方裁判所(平成16()10223 

 著作物とは,思想又は感情を創作的に表現したものであって,文芸,学術,美術又は音楽の範囲に属するものをいう(著作権法211号)。本件で問題となっている空港案内図は,実際に存在する建築物の構造を描写の対象とするものである。実際に存在する建築物の構造を描写の対象とする間取り図,案内図等の図面等であっても,採り上げる情報の選択や具体的な表現方法に作成者の個性が表れており,この点において作成者の思想又は感情が創作的に表現されている場合には,著作物に該当するということができる。
 
もっとも,空港案内図は,実際に存在する建築物である空港建物等を主な描写対象としているというだけでなく,空港利用者に対して実際に空港施設を利用する上で有用な情報を提供することを目的とするものであって,空港利用者の実用に供するという性質上,選択される情報の範囲が自ずと定まり,表現方法についても,機能性を重視して,客観的事実に忠実に,線引き,枠取り,文字やアイコンによる簡略化した施設名称の記載等の方法で作成されるのが一般的であるから,情報の取捨選択や表現方法の選択の幅は狭く,作成者の創作的な表現を付加する余地は少ないというべきである。











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