著作権重要判例要旨[トップに戻る]







編集著作権の侵害性判断(10)
「中古車価額表事件」平成121226日東京地方裁判所(平成12()13753/平成130710日東京高等裁判所(平成13()732 

【原審】

 
…を総合すると、以下の事実が認められる。
1 () NAISの価額表(原告価額表)は、別紙原告書籍目録の(4)の部分を「年度毎に括られた括りの中で、前記各車種表示の横方向の延長線と、上部に表示されている流通相場値第一の項目の縦方向の延長線との交点に、主体のボディーカラーと、このカラーをもつ当該車種表示されている自動車の中古価額がそれぞれ表示され、同様に各車種表示の横方向の延長線と、上部に表示されている第二の項目の縦方向の延長線との交点に、第一の項目とは異なるボディーカラーと、このカラーをもつ当該車種表示されている自動車の中古価額がそれぞれ表示され、同様に各車種表示の横方向の延長線と、上部に表示されている第三の項目の縦方向の延長線との交点に、第一、第二の項目とは異なるボディーカラーと、このカラーをもつ当該車種表示されている自動車の中古価額がそれぞれ表示されている。」と変更した内容(他の部分については、別紙原告書籍目録記載のとおりの内容)のものであると認められる。
() ブルーブックの価額表(被告価額表)は、別紙物件目録の(4)の部分を「前記各車種表示の横方向の延長線と、上部に表示されている最多流通の項目の縦方向の延長線との交点に、最も多く流通しているボディーカラーと、このカラーをもつ当該車種表示されている自動車の中古価額がそれぞれ表示され、同様に各車種表示の横方向の延長線と、上部に表示されている第2流通の項目の縦方向の延長線との交点に、二番目に多く流通しているボディーカラーと、このカラーをもつ当該車種表示されている自動車の中古価額がそれぞれ表示され、同様に各車種表示の横方向の延長線と、上部に表示されている第3流通の項目の縦方向の延長線との交点に、三番目に多く流通しているボディーカラーと、このカラーをもつ当該車種表示されている自動車の中古価額がそれぞれ表示されている。」と変更した内容(他の部分については、別紙物件目録記載のとおりの内容)のものであると認められる。
2 1()認定の事実によると、原告価額表は、型式、排気量仕様、グレード、ミッション、定員、装備等によって特定された車種、車のボディーカラー、中古車の取引価額等を素材として、一定の方針に従って編集したものであると認められる
 
…によると、右の素材のうち、車種については、日本国内外で販売されている車を、網羅的に、会社名、車名、タイプ別に掲載しているにすぎないから、素材の選択又は配列に創作性があるとは認められない
 
1()認定の事実に…を総合すると、原告価額表は、ボディーカラー及び取引価額については、主体のボディーカラーとそのカラーの車の取引価額を、流通相場値第一の項目に、右1()認定のとおり掲載し、これとは異なる二種類のボディーカラーとそれぞれそのカラーの車の取引価額を、流通相場値第二の項目と第三の項目にそれぞれ右1()認定のとおり掲載していること、右の二種類のボディーカラーは、人気色や不人気色など価額に影響を与えるボディーカラーが選択されていること、以上の事実が認められる。
 
そして、以上のようにして、ボディーカラーを選択した上で、そのカラーの車の取引価額を掲載したことについて、素材の選択又は配列に創作性があるとしても、被告価額表は、右1()認定のようなものであって、ボディーカラー及び取引価額については、最も多く流通しているボディーカラーと、そのカラーの車の取引価額、二番目に多く流通しているボディーカラーとそのカラーの車の取引価額、三番目に多く流通しているボディーカラーとそのカラーの車の取引価額を掲載しているから、素材の選択又は配列の方法が異なるばかりか、…によると、原告価額表と被告価額表では、同一年式の同一車種の車で同一のボディーカラーであっても掲載されている中古車価額は異なっていることが認められるから、素材も異なるということができる。
 なお、原告価額表と被告価額表を比べた場合、ボディーカラーと取引価額を組み合せて表形式で表示するという点では共通しているが、それのみでは、アイデアにすぎず、著作権侵害を生じさせるものではない
 
その他、原告価額表について、素材の選択又は配列に創作性があるとか、それを被告価額表が利用しているというべき事実は認められない。
 
したがって、原告の著作権に基づく請求は、その余の点について判断するまでもなく、理由がない。

【控訴審】

 
著作権に基づく請求について
 
当裁判所も、原判決事実及び理由…におけるのと同じ理由により、控訴人主張の著作権侵害の主張は理由がないものと判断する。控訴人の当審における主張及び新たに提出された甲号証に照らしてみても、この判断は動かない。











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