著作権重要判例要旨[トップに戻る]







編集著作物における「素材」とは
「『THE WALL STREET JOURNAL』抄訳事件」平成50830日東京地方裁判所(平成3()6310 

 新聞記事の編集とは、記者の作成した記事原稿という媒体を取捨選択することによって、伝達すべき出来事自体を取捨選択しているものというべきである。そうすると、選択・配列の対象となる素材は、一方では記者の作成した記事原稿そのものであるが、また一方では原稿を媒体として記者が伝達しようとした出来事自体であるということができる。このように出来事自体を著作権法の「素材」と考えることができることは、旧著作権法14条本文が「数多ノ著作物ヲ適法ニ編輯シタル者ハ著作者ト看做シ其ノ編輯物全体ニ付テノミ著作権ヲ有ス」と規定して、編集の対象が著作物である場合に限って編集著作権の成立を認めたのに対し、現行著作権法がこの規定を改め、「素材」との表現を用いていることからも明らかである。そして、右のように、現行著作権法が「素材」との表現を用いたことにより、単なる事実、データ、用語等の選択・配列についても、創作性があれば、これに編集著作権を認めることができるようになったと考えられるのである。











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