著作権重要判例要旨[トップに戻る]







カラオケ設置者(カラオケボックス経営者)の不法行為責任(4)
「『カラオケ天国ゴリラ』事件」平成111008日名古屋地方裁判所(平成11()932 

 によれば、本件店舗の各カラオケ歌唱室においては、客自らが各部屋に設置されたカラオケ装置を操作することで、レーザーディスクカラオケ又は通信カラオケにより、本件管理著作物である伴奏音楽の再生による演奏が行われ、本件管理著作物たる歌詞及び伴奏音楽の複製物を含む映画著作物であるレーザーディスクカラオケの上映によって、本件管理著作物たる歌詞及び伴奏音楽の複製物の上映が行われていることが認められる。
 
そして、本件店舗の経営者である被告会社は、各部屋にカラオケ装置を設置して、客がカラオケ装置を操作できるようにした上で、本件店舗の従業員に、カラオケ装置のリモコン装置を持参して、客を各部屋に案内し、リモコンの操作方法について説明をさせていること、客は被告会社が用意した曲目の範囲内で選曲するほかないことに照らせば、被告会社は、客の選曲に従って自ら直接カラオケ装置を操作する代わりに、客に操作させているということができるから、各部屋においてカラオケ装置によって本件管理著作物の演奏ないしその複製物を含む映画著作物の上映を行っている主体は、被告会社であるというべきである。
 
また、前記…のとおり、本件店舗の各カラオケ歌唱室においては、客が各部屋に設置されたカラオケ装置を操作し、再生された伴奏音楽に合わせて歌唱することによって、本件管理著作物の演奏が行われていることが認められるし、被告会社は、各部屋に、カラオケ装置と共に、カラオケ選曲用早見目次集を複数部備え置いて、客の選曲の便に供し、また、客は指定された部屋において定められた時間の範囲内で時間に応じた料金を支払って歌唱し、歌唱する曲目は被告会社が用意した範囲に限られることが認められる。
 
れらのことからすれば、客による歌唱は、本件店舗の経営者である被告会社の管理の下で行われているというべきであり、また、カラオケ歌唱室の営業の性質上、被告会社は、客に歌唱させることによって営業上の利益を得ていることからすれば、各部屋における客の歌唱による本件管理著作物の演奏についても、その主体は本件店舗の経営者である被告会社であるというべきである。
 
前記認定のとおり、伴奏音楽の再生及び客の歌唱により本件管理著作物を演奏し、その複製物を含む映画著作物を上映している主体である被告会社にとって、本件店舗に来店する客は不特定多数の者であるから、右の演奏及び上映は、公衆に直接聞かせ、見せることを目的とするものということができる
 
(略)
 
以上によれば、被告会社は、本件店舗においてカラオケ装置を使って、@本件管理著作物である伴奏音楽を公に再生することにより、原告の本件管理著作物の演奏権(法22条)を侵害し、A映画の著作物において複製されている本件管理著作物たる歌詞及び伴奏音楽を公に上映して、原告の上映権(法262項(管理人注:現22条の2))を侵害し、B再生された伴奏音楽に合わせて本件管理著作物を客に公に歌唱させることにより、原告の本件管理著作物の演奏権(法22条)を侵害しているものと認められる。











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