著作権重要判例要旨[トップに戻る]







原著作物の著名性と「翻案」
「劇映画
『七人の侍』vs.大河ドラマ『武蔵 MUSASHI事件」平成170614日知的財産高等裁判所(平成17()10023 

 控訴人らは,対象となる原著作物が著名である場合には,その翻案との類比の判断は容易であり,全体的な対比を行わなくても,一つ二つの特徴的な場面を抜き出しただけでも,一般人は両者を類似であると判断することができること,…などを理由に挙げ,それが無名の著作物である場合と比べて,翻案との類似度が低くても,「感得」の要件が満たされると判断すべきであると主張する。
 
しかしながら,著作権法の保護を受ける著作物とは,「思想又は感情を創作的に表現したものであって,文芸,学術,美術又は音楽の範囲に属するもの」(著作権法211号)であり,それが著名であるか否かによって,その保護に差異があるということはできない。そして,「翻案」(著作権法27条)とは,前述のように,既存の著作物に依拠し,かつ,その表現上の本質的な特徴の同一性を維持しつつ,具体的表現に修正,増減,変更等を加えて,新たに思想又は感情を創作的に表現することにより,これに接する者が既存の著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することのできる別の著作物を創作する行為をいうところ,著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得するものであるか否かも,対象となる原著作物が著名であるか否かによって差異があるということはできないから,控訴人らの上記主張も採用することができない。











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