著作権重要判例要旨[トップに戻る]







著作権使用料支払に関する支払調書控えの閲覧請求権の存否が争点となった事例
「『世界初,大発見 地震予知確立』出版契約事件」
平成200328日東京地方裁判所(平成20()913 

【コメント】本件は、自己の著作物につき被告と出版契約を締結した原告が、被告に対し、同出版契約に基づき、前訴の口頭弁論終結時(平成171012)以降の増刷に係る平成17年度ないし平成19年度における原告に対する著作権使用料支払に関する支払調書控えの閲覧及び著作権使用料の支払を求めた事案です。

[参考]

所得税法204条(源泉徴収義務11
1 居住者に対し国内において次に掲げる報酬若しくは料金、契約金又は賞金の支払をする者は、その支払の際、その報酬若しくは料金、契約金又は賞金について所得税を徴収し、その徴収の日の属する月の翌月10日までに、これを国に納付しなければならない。
<1> 原稿、さし絵、作曲、レコード吹込み又はデザインの報酬、放送謝金、著作権(著作隣接権を含む。)又は工業所有権の使用料及び講演料並びにこれらに類するもので政令で定める報酬又は料金

所得税法225条(支払調書及び支払通知書13
1 次の各号に掲げる者は、財務省令で定めるところにより、当該各号に規定する支払(…)に関する調書を、その支払(…)の確定した日(…)の属する年の翌年131日まで(…)に、税務署長に提出しなければならない。
<3> 居住者又は内国法人に対し国内において第204条第1項各号(報酬、料金等に係る源泉徴収義務)に掲げる報酬、料金、契約金若しくは賞金、…につき支払をする者 


 支払調書控えの閲覧請求権の存否について
 
本件で原告がその控えの閲覧を求める支払調書は,著作権使用料等の報酬又は料金(所得税法20411)につき支払をする者が税務署長に提出しなければならないものであるところ(同法22513),この支払調書は,「その支払…の確定した日」の属する年の翌年131日までに提出しなければならないとされていることからも明らかなように,著作権使用料等の支払義務の成立を前提として,支払義務者にその作成が義務付けられるものである。
 したがって,当該年度に著作権使用料等の支払がなかった場合には,そもそも支払調書は作成されず,その控えが作成されることもない
 
後記のとおり,別件訴訟2の口頭弁論終結時(平成171012)以降に,被告が初版第112000部を超えて本件書籍を発行したことを認めるに足りる証拠はない
 
したがって,平成17年度ないし平成19年度分の支払調書及びその控えが作成されたことを認めることはできないから,これらの年度分の支払調書控えの閲覧を求める原告の請求は,その余の点について判断するまでもなく理由がない











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