著作権重要判例要旨[トップに戻る]







著作者人格権侵害と著作権侵害との関係(11)
「データ復旧サービス広告用文章事件」平成221210日東京地方裁判所(平成20()27432)/平成230526日知的財産高等裁判所(平成23()10006 

【コメント】本件は、原告が、インターネット上に開設するウェブサイトにデータ復旧サービスに関する文章を掲載した被告の行為は、主位的に、@原告が創作し、そのウェブサイトに掲載したデータ復旧サービスに関するウェブページのコンテンツ又は広告用文章を無断で複製又は翻案したものであって、原告の著作権及び著作者人格権を侵害する不法行為に当たると主張して、被告に対し、損害賠償金の支払いなどを求めるとともに、予備的に、A一般不法行為に当たると主張して、被告に対し、上記@と同額の損害賠償金の支払いなどを求めた事案です。 

【原審】

 著作者人格権侵害の成否について
 上記で説示したように,被告文章は,本件コンテンツ及び原告文章に係る原告の複製権又は翻案権を侵害するものとは認められないから,被告が,原告の氏名を表示することなく被告文章を被告のウェブサイトに掲載したことが,原告の本件コンテンツ及び原告文章に係る氏名表示権を侵害するということはできない
 また,原告は,被告が本件コンテンツ又は原告文章を盗用する行為が著作権法1136項所定の行為に該当すると主張するが,被告文章は本件コンテンツ及び原告文章を複製又は翻案するものとは認められないから,被告が被告文章を被告のウェブサイトに掲載する行為は,本件コンテンツ及び原告文章を「利用」するものということはできず,被告の行為が同条のみなし侵害行為に該当するということはできない
 
したがって,原告の著作者人格権侵害の不法行為に基づく請求は,いずれも理由がない。

【控訴審】

 著作者人格権侵害の成否について
 上記において説示したとおり,被控訴人文章は,本件コンテンツ及び控訴人文章に係る控訴人の複製権又は翻案権を侵害するものとは認められないから,被控訴人が,控訴人の氏名を表示することなく被控訴人文章を被控訴人のウェブサイトに掲載したことが,控訴人の本件コンテンツ及び控訴人文章に係る氏名表示権を侵害するということはできない
 また,被控訴人は,被控訴人文章を被控訴人のウェブサイトに以上に検討したとおりの態様で掲載したにすぎないのであって,これを控訴人の名誉又は声望を害する方法によって本件コンテンツ又は控訴人文章を利用したもの(著作権法1136項)ということができないことは明らかである。
 したがって,控訴人主張の著作者人格権侵害はこれを認めることができない。











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