著作権重要判例要旨[トップに戻る]







著作権侵害に基づく不法行為性
「都議会議員肖像写真無断利用事件」平成231031日知的財産高等裁判所(平成23()10020 

 「著作権侵害及び損害賠償の対象ではない」との主張について
(1) 控訴人は,被控訴人が本件写真の著作権を有することを知らないか,又は本件写真の芸術的若しくは商業的価値を認めていないから,無許可で使用しても著作権侵害の意図がなく,損害賠償責任を負わないと主張する。
 しかし,著作権侵害につき不法行為に基づく損害賠償請求権が成立するためには,行為者に自己の行為が他人の著作権を侵害するものであることにつき故意又は過失があれば足り,また,故意又は過失が認められるためには対象となる著作物が他人の著作物であることを認識し又は認識し得れば十分であって,著作権の帰属に関する行為者の認識の有無,行為者が著作権侵害の意図を有していたか否か,さらには対象となる著作物に対して行為者が芸術的若しくは商業的価値を認めていたか否かは不法行為が成立するための要件ではない
 本件においては,原判決が認定したとおり,控訴人が本件ビラ1及びビラ3を作成・頒布し,本件看板を作成・掲示したこと,控訴人が控訴人写真4を自らが管理するインターネット上のウェブサイトにアップロードして本件ブログを掲載したことが認められ,また,本件ビラ2についても,控訴人が協力者の行為を自らの行為として利用することにより,本件ビラ2を作成・頒布したものと認められるのであって,控訴人には著作権侵害に対し少なくとも過失があるというべきであるから,控訴人は賠償責任を免れない。
 (略)
(2) また,控訴人は,原判決も控訴人の行為を「過失」と認めており,損害賠償を課するような悪質なものでないことは明白であると主張するが,上記のとおり,過失があれば不法行為が成立することは明らかであるから,控訴人の上記主張は採用することができない。











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