著作権重要判例要旨[トップに戻る]







音楽著作物(歌詞+楽曲)の侵害性が問題となった事例
「『
キミへ続く空』無断改変演奏事件」平成230629日東京地方裁判所(平成22()16472 

 著作権及び著作者人格権侵害行為の成否−依拠性について−
(1) 前提となる事実に加え,…によると,次の各事実が認められる。
 (略)
(2) 以上の認定事実によると,本件著作物と被告楽曲の歌詞は,被告楽曲の歌詞37行のうちの21行について,本件著作物の歌詞と同一又はほぼ同一であること,本件著作物と被告楽曲の楽曲が同一であることは,当事者間において争いがないこと,被告らは,本件著作物の使用を希望し,原告又はEから提供された本件著作物の音源の複製物(CD-R),歌詞,コード譜,ピアノ伴奏の譜面等を資料として,被告楽曲を制作したものであり,被告楽曲の歌詞については,本件著作物の歌詞に基づき,エイズチャリティコンサートの趣旨に沿うよう,被告会社代表者が中心となり,被告Bも関与する方法等により,本件著作物の歌詞を使用,改変して被告楽曲の歌詞とし,被告楽曲のメロディラインについては,上記音源の複製物に基づき,これを使用したことがそれぞれ認められるから,被告楽曲は,本件著作物に依拠したものと認めるのが相当である。そして,被告楽曲は,楽曲部分については,本件著作物を複製したものであり,歌詞部分については,亡くした人への鎮魂と感謝及び亡くした人とつながりながら生きていく希望を歌ったものとして,本件著作物の表現形式における本質的な特徴を感得させるものとなっており,これに部分的に,本件著作物にない新たな創作性のある部分を付加したものとして,本件著作物を翻案したものということができる
 
被告らは,被告楽曲は,本件著作物と歌詞の異なるものであると主張し,これは本件著作物とは別個の著作物であると主張する趣旨とも解されるが,上記のとおり,被告楽曲と本件著作物の歌詞は,被告楽曲の歌詞の半分以上が,本件著作物の歌詞と同一又はほぼ同一であること,被告楽曲の歌詞は,本件著作物の歌詞に基づき,被告らにより,本件著作物の歌詞の文言や順序の変更がされたことが認められるから,被告楽曲と本件著作物の歌詞に異なる部分があるとしても,被告楽曲の歌詞が,本件著作物の歌詞に依拠して改変されたことを覆すことはできないというべきである。したがって,被告らの上記主張を採用することはできない。











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