著作権重要判例要旨[トップに戻る]







イラストキャラクターの著作物性
「男の子と女の子のイラストキャラクター事件」平成120223日東京高等裁判所(平成11()3886 

【コメント】本件で、控訴人は、本件キャラクターの著作物性について、次のような主張をしました。

 「控訴人の主張する本件キャラクターは、本件著作物目録に示された男の子と女の子の絵柄(原告イラスト)のうち、それぞれ顔の部分を指しているのであり、これが具体的表現であることは明らかである。その創作性のある独自の表現の特徴は、原審において主張したとおり、
@円若しくは楕円形で描かれている「顔の輪郭」の表現
A正円若しくは正円に近い楕円形で輪郭が描かれ、黒目(瞳)部分が目全体のうち過半を占め、黒目部分の位置を右にするか左にするかで視線の向きを一つの方向に定め、かつ、顔全体のなかで大きなスペースを占める「目」の表現
B円弧の下部の一部分と直線で形作られ、半円よりやや小さい「口」の表現
C円弧の上部の一部分と直線で形作られている「眉」の表現
D「鼻」を描かない表現
E前記の「顔の輪郭」「目」「口」「眉」が全体的にほぼ一定の面積的バランスを保って配置されている表現であり、これについて原判決が、『当該人物イラストから離れた抽象的概念ないし画風』と認定したことは誤りである。」 


 控訴人は、本件キャラクターが、本件著作物目録に示された男の子と女の子の絵柄(原告イラスト)のうち、それぞれ顔の部分を指しており、その創作性のある独自の表現の特徴である前記@ないしEは、具体的表現であることが明らかである旨主張する。
 しかしながら、Aの制作に係る原告イラスト自体が著作物であることは格別、そこに表されたとされる表現上の特徴@ないしEにより構成される本件キャラクターについては、原告イラストを含めてAの制作した各人物イラストから抽出したとされる一般的・抽象的概念であって、具体的表現そのものではなく、その特徴的表現の範囲内においても、各人が様々な人物の顔を描くことが可能であることは明らかであり、これらが全て本件キャラクターとして控訴人の著作物に属するものと認めることができないことはいうまでもないから、原判決が、本件キャラクターについて、「当該人物イラストから離れた抽象的概念ないし画風というべきものであって、具体的表現そのものではなく、それ自体が思想又は感情を創作的に表現したものということができない」と判断したことに誤りはなく、控訴人の主張を採用することはできない。











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