著作権重要判例要旨[トップに戻る]







一般不法行為の成否-否認事例(25)-
「浮遊体験装置‘スペースチューブ’事件」平成240222日知的財産高等裁判所(平成23()10053等) 

 被控訴人装置を用いた営業活動による不法行為の成否について
(1) 控訴人は,被控訴人が,控訴人との共同事業が破綻するや,直ちに控訴人から教えられた技術的手法に基づいて控訴人装置を模倣し,これと少なくとも実質的同一性を有する被控訴人装置を制作し,これを展示する等の営業活動を行ったことは,競業相手である控訴人の信用や労力を違法に無断使用する行為であって,不法行為を構成するものであると主張する。
(2) しかしながら,控訴人装置が法的保護に値するか否かは,正に著作権法及び不正競争防止法が規定するところであって,当該装置が著作権法によって保護される表現に当たらず,また,不正競争防止法211号及び3号において保護されない以上,同様の装置につき,控訴人が独占的,排他的に使用し得るわけではない。
 控訴人主張に係る控訴人装置に関する情報(技術的手法)についても,不正競争防止法によって保護される営業秘密に当たらず,また,本件契約に基づく秘密保持義務の対象とは認められない以上,同様である。
 したがって,被控訴人が被控訴人装置を用いて事業を行ったからといって,控訴人装置ないし同装置に関する情報について著作権侵害,不正競争防止法及び本件契約に違反する行為が認められない本件において,それ以外に控訴人の具体的な権利ないし利益が侵害されたと認められない以上,不法行為が成立する余地はない
 そして,控訴人装置の制作について,いかに控訴人が創意工夫をこらしたとしても,それが著作権法の保護に値せず,そのほか控訴人の具体的な権利ないし利益の侵害が認められない以上,不法行為を理由に,法的保護を受けることができないことはいうまでもない。著作権法の保護の対象とされない表現物及び不正競争防止法における営業秘密に該当しない情報については,原則として自由に利用し得るものであり,被控訴人装置を制作し,これを展示する等の営業活動を行ったことをもって,競業相手である控訴人の信用や労力を違法に無断使用したなどということはできない
(3) したがって,控訴人の主張は失当というほかない。











相談してみる

ホームに戻る