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法律問題の解説書の侵害性が問題となった事例
「過払金回収の書籍事件」平成230915日名古屋地方裁判所(平成21()4998 

【コメント】本件は、原告らが、主位的に、被告らが原告らの著作物を無断で複製又は翻案したと主張して、被告らに対し、原告らの著作権(複製権・翻案権)及び著作者人格権(同一性保持権・氏名表示権)侵害に基づき、原告ら各自に対する損害賠償金及び遅延損害金の支払などを求めた事案です。 

2 著作権侵害の有無について
(1) 著作物の複製(著作権法21条)とは,既存の著作物に依拠し,その内容及び形式を覚知させるに足りるものを再製することをいう(最高裁昭和5397日第一小法廷判決参照)。
 また,著作物の翻案(同法27条)とは,既存の著作物に依拠し,かつ,その表現上の本質的な特徴の同一性を維持しつつ,具体的な表現に修正,増減,変更等を加えて,新たに思想又は感情を創作的に表現することにより,これに接する者が既存の著作物の表現上の本質的な特徴を直接感得することのできる別の著作物を創作する行為をいう。そして,著作権法は,思想又は感情の創作的な表現を保護するものであるから(同法211号),既存の著作物に依拠して創作された著作物が思想,感情若しくはアイデア,事実若しくは事件など表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分において,既存の著作物と同一性を有するにすぎない場合には,複製にも翻案にも当たらないと解するのが相当である(最高裁平成13628日第一小法廷判決参照)。
(2) ところで,本件における原告各書籍及び本件各書籍のような法律問題の解説書においては,関連する法令の内容や法律用語の意味を整理して説明したり,法令又は判例,学説によって当然に導かれる一般的な法律解釈や実務の運用等を解説するなどし,それらを踏まえた見解を記述することが不可避である。しかるに,既存の著作物とこれに依拠して創作された著作物との同一性を有する部分が,法令や通達,判決,決定等である場合には,これが著作権の目的とすることができないものである以上(同法13条参照),当該法令等の記述そのものが複製,翻案となることはないのはもちろん,同一性を有する部分が,法令や判決等によって当然に導かれる事柄である場合にも,創作的に表現した部分において同一性を有するとはいえないから,当該部分に係る記述も複製,翻案には当たらないと解すべきである。
 また,手続の流れや法令の内容等を法令の規定や実務の取扱いに従って図示したり図表にすること,さらには,手続上通常用いられる書面の書式を掲載することはアイデアの範ちゅうに属することであり,これを独自の観点から分類し,整理要約したなどの個性的表現がされているといった格別の場合でない限り,そのような図示,図表や書式は,創作的に表現した部分において同一性を有するものとはいえないから,複製,翻案に当たらないと解すべきである。
 さらに,同一性を有する部分が,ある法律問題に関する筆者の見解又は一般的な見解である場合にも,思想ないしアイデアにおいて同一性を有するにすぎないから,一般の法律書等に記載されていない独自の観点からそれを説明する上で通常用いられる表現にとらわれず,独自の表現を用いて整理要約したなど表現上の格別の工夫がある場合でない限り,複製,翻案に当たらないと解される。
 そして,ある法律問題について,関連する法令等の内容や法律用語の意味を説明し,一般的な法律解釈や実務の運用等を記述する場合には,確立した法律用語をあらかじめ定義された用法で使用し,法令等又は判例等によって当然に導かれる一般的な法律解釈を説明しなければならないという表現上の制約がある。そのため,これらの事項について説明する場合に,条文の順序にとらわれずに,独自の観点から分類し,通常用いられる表現にとらわれず,独自の表現を用いて整理要約したなど表現上の格別の工夫がある場合でない限り,筆者の個性が表れているとはいえないから,著作権法によって保護される著作物としての創作性を認めることはできず,複製にも翻案にも当たらないと解すべきである。
(3) 原告各書籍は,…によれば,過払金の回収方法を,弁護士,司法書士や,過払金を回収する債務者本人等を対象として,過払金の説明,法的問題点,裁判例の分析,貸金業者との交渉方法,過払金返還請求訴訟の開始から終わり方等の説明に加えて,実務にのっとった説明を盛り込み,フローチャート,表,書式等を用いるなどして,効率的に理解できるようにしたものであり,これらのことを踏まえれば,原告各書籍を全体として見れば,著者の思想を創作的,個性的に表現した著作物であると認めることのできるものとなっている。しかし,法律問題の解説書については,表現上の創作性について制約があるのは前記(2)のとおりであり,以下,前記(2)の観点から,本件各表現が原告各表現の複製又は翻案に当たるか否かを検討する。
ア 原告表現*,本件表現*
 原告表現*のうち,最高裁平成17年判決の説明及び金融庁のガイドラインについての説明は,判決及びガイドラインから当然に導かれる事項の説明であり,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分であり,著作物としての創作性が認められない。原告らは,重要なファクターを簡潔に記載して法的根拠を端的に明示するという創作性があると主張するが,表現上格別の工夫があるとまではいえない。
 また,上記表現のうち,個人情報保護法により,貸金業者が開示義務を負うとの説明は,ある法律問題に関する見解であって,思想ないしアイデアに当たり,表現上の格別の工夫があるとは認められないから,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現*は,複製又は翻案に当たらない。
イ 原告表現**,本件表現**
 原告表現**は,貸金業者に対する取引履歴の開示請求の方法に関する実務の運用や貸金業者の取引履歴の入手先ホームページ一覧であり,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分であり,著作物としての創作性が認められない。
 原告らは,貸金業者が開示請求の書式を取りそろえるようになったことは一般的に広く知られている状況にはなかったなどと主張するが,この点に関する記載をすることは,アイデアにすぎず,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分であるから,原告らの上記主張は失当である。
 したがって,本件表現**は,複製又は翻案に当たらない。
ウ 原告表現***,本件表現***
 原告表現***は,取引履歴の開示請求書の書式及びその留意点であるところ,原告らは,貸金業者の担当者氏名の記載,開示請求の回数の記載,借主の生年月日の記載などは,原告らの実務経験に根ざした創意工夫であると主張する。
 しかしながら,当該部分はアイデアであって,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分であり,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現***は,複製又は翻案に当たらない。
エ 原告表現+,本件表現+
 原告表現+は,貸金業者が廃棄などの理由で,途中からの取引履歴しか開示してこない場合があること,最初からの取引履歴が開示されているかを確認すべきことを記載している。これらは,事実ないしアイデアに属する部分であって,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分であり,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現+は,複製又は翻案に当たらない。
オ 原告表現++,本件表現++
 原告表現++のうち,ゼロ和解に関する説明は,用語の説明にすぎず,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分であり,著作物としての創作性が認められない。また,上記表現のうち,業者からゼロ和解を提案された場合に過払金が発生している可能性が高いこと,ゼロ和解の提案に対する対応,和解交渉が継続している場合の対応策は,実務上の経験に基づくアイデア又は著者の見解であって,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分であり,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現++は,複製又は翻案に当たらない。
カ 原告表現+++,本件表現+++
 原告表現+++は,貸金業者が取引履歴の開示請求を拒否する場合の具体例であり,実務上の経験に基づく知見であって,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分であるから,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現+++は,複製又は翻案に当たらない。
キ 原告表現●,本件表現●
 原告表現●は,行政指導及び行政処分を求める申告書の書式であるところ,申告書として必要かつ有益なことを普通に使用される言葉で表現したものであって,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現●は,複製又は翻案に当たらない。
ク 原告表現◆,本件表現◆
 原告表現◆は,取引履歴に基づいて引き直し計算を行った結果,過払金が発生していた場合にまずは貸金業者に返還請求をするということを記載しているが,これは実務上の運用を説明したにすぎず,表現上格別の工夫があるとはいえず,著作物としての創作性が認められない。
 この点に関し,原告らは,簡潔に分かりやすく記載している点に表現形式上の創作性が認められるなどと主張するが,ある事項を簡潔に要約する場合には,同じような表現にならざるを得ず,結局,著者の個性が表れているとは認められない。
 したがって,本件表現◆は,複製又は翻案に当たらない。
ケ 原告表現▲,本件表現▲
 原告表現▲は,過払金返還請求書の送付先として,支店と管理部門の2つに送付することなどを説明している。これらは,著者の見解又は実務上の経験に基づくアイデアであって,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現▲は,複製又は翻案に当たらない。
コ 原告表現▼,本件表現▼
 原告表現▼は,過払金の返還請求をする場合の通知書であるところ,過払金の返還請求をする場合のごく普通の通知文であり,そこに記載された内容,表現は,過払金の返還請求をするに当たって必要かつ有益なことを普通の言葉で表現したものにすぎず,いずれも思想又は感情を創作的に表現した部分とはいえず,著作物としての創作性が認められない。
 原告らは,過払金の返還請求という重要な目的を達成するために必要な事項を端的に,また,交渉の相手方である貸金業者に対する礼を失しないように穏当かつ適切な表現を用いるという独自の工夫があると主張するが,交渉の相手方に対して礼を失しないような表現で記載することは,一般的な記載方法の枠を超えるものではなく,表現上格別の工夫があるとまでは認められない。
 したがって,本件表現▼は,複製又は翻案に当たらない。
サ 原告表現■,本件表現■
 原告表現■は,過払金返還請求における法律の専門家の和解基準を説明しているところ,弁護士が過払金の回収をする場合,どの程度の金額で和解するかは,事実に属する部分であり,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現■は,複製又は翻案に当たらない。
シ 原告表現○,本件表現○
 原告表現○は,過払金返還請求訴訟の訴状であるところ,原告らは,訴状に枠囲いで挿入された注意書き,コメントは法令解釈及び実務の重要なポイントについて極めて詳細なもので非常に実践的かつ分かりやすいものとなっていて,創意工夫があると主張する。
 しかし,これらの個々の注意書き,コメントは,法令や実務の運用から導かれる事項の説明として,簡潔に要約したものにすぎず,誰が作成しても同じような表現にならざるを得ないから,結局,著者の個性が表れていると認めることはできず,いずれも,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現○は,複製又は翻案に当たらない。
ス 原告表現◇,本件表現◇
 原告表現◇は,過払金返還請求に当たって重要な証拠がない場合の方策について説明している。これらは,過払金返還請求の際の実務上経験に基づく知識,アイデアであり,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現◇は,複製又は翻案に当たらない。
セ 原告表現△,本件表現△
 原告表現△は,過払金返還請求訴訟の流れをフローチャートで説明したものであるが,その内容は,法令や実務の運用から導かれる事項を手続の流れに沿って説明したものであり,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎない。また,フローチャートを用いた点についても,一般的に考えられる表現形式の1つといえ,表現上格別の工夫があるとまで認めることはできない。そうすると,上記表現は,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現△は,複製又は翻案に当たらない。
ソ 原告表現▽,本件表現▽
 原告表現▽のうち,簡易裁判所や地方裁判所の違いについての説明は,法令及び実務の運用から導かれる事項の説明であり,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 また,上記表現のうち,貸金業者が裁判所において訴訟の引き延ばし戦術をとることや,慰謝料や弁護士費用を上乗せして訴額を140万円以上にして地方裁判所の管轄にするという方法は,実務上の経験に基づく知識又はアイデアであって,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現▽は,複製又は翻案に当たらない。
タ 原告表現●●,本件表現●●
 原告表現●●は,法廷におけるやり取りについての説明であって,これらは,実務の運用又は実務上の経験に基づく知識であり,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。原告らは,発問・応答の表現形式によって分かりやすく簡潔に記載している点で,表現形式上の創作性があると主張するが,法廷におけるやり取りを発問・応答の形式で表現することは,一般的に考えられる表現形式の1つであり,表現上格別の工夫があるとは認められない。
 したがって,本件表現●●は,複製又は翻案に当たらない。
チ 原告表現◆◆,本件表現◆◆
 原告表現◆◆のうち,裁判所の管轄,合意管轄,移送などの説明は,法令の用語の説明や実務の運用の説明であり,上記表現のうち,移送申立てに対する対処方法は,実務上の経験に基づく知識又はアイデアであって,いずれも,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現◆◆は,複製又は翻案に当たらない。
ツ 原告表現▲▲,本件表現▲▲
 原告表現▲▲のうち,文書提出命令に従わない場合の真実擬制,貸金業者の文書保存義務については,法令から当然に導かれる事項の説明であり,上記表現のうち,文書提出命令の申立てがあった場合の審理の流れは,法令及び実務上の経験に基づく知識であって,いずれも,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現▲▲は,複製又は翻案に当たらない。
テ 原告表現▼▼,本件表現▼▼
 原告表現▼▼は,過払金返還請求訴訟を提起後に,取引履歴が開示され,過払金額が明らかになった場合に,訴えの変更又は請求の減縮をすること,それに対する貸金業者の対応の説明であり,これらは,法令の用語や実務上の経験に基づく知識であり,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現▼▼は,複製又は翻案に当たらない。
ト 原告表現■■,本件表現■■
 原告表現■■は,過払金返還請求訴訟における訴えの変更申立書,和解書及び訴えの取下書であるが,これらの書式として必要かつ有用なことを普通に使用される言葉で表現したものにすぎず,表現上格別の工夫があるとはいえない。そうすると,これらは,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現■■は,複製又は翻案に当たらない。
ナ 原告表現○○,本件表現○○
 原告表現○○のうち,訴訟を提起する際に印紙や資格証明書の取得が必要なことについての説明は,法令から導かれる事項の説明にすぎず,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分であって,著作物としての創作性が認められない。また,上記表現のうち,和解交渉の際の姿勢,過払金返還請求訴訟の実情などのその他の表現は,実務上の経験に基づくアイデア又は著者の見解であって,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現○○は,複製又は翻案に当たらない。
ニ 原告表現◇◇,本件表現◇◇
 原告表現◇◇は,第1回口頭弁論期日前に和解した場合に訴えの取下書を提出すること,この場合に被告の同意が不要なことを説明しているところ,これらは,法令又は実務の運用から当然に導かれる事項についての説明であって,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現◇◇は,複製又は翻案に当たらない。
ヌ 原告表現▽▽,本件表現▽▽
 原告表現▽▽は,手数料還付の申立てができる場合の説明及びその方法であり,法令から当然に導かれる事項についての説明であって,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性がない部分にすぎず,著作物としての創作性が認められない。
 したがって,本件表現▽▽は,複製又は翻案に当たらない。
(4) 以上のとおり,原告各表現と本件各表現とは,表現それ自体でない部分又は表現上の創作性のない部分において同一性を有するにすぎないから,本件各表現は,いずれも原告各表現を複製,翻案したものとは認められない
 なお,原告らは,法令,判例,学説や実務の運用から当然に導かれる事項を普通に用いられる言葉で表現した場合であっても,同一性を有する表現が一定以上の分量がある場合には,複製権侵害となる旨主張する。
 しかしながら,…によれば,@原告書籍1は,消費者の立場から,その利益を図るという方向で記載し,法律の議論のみならず,実務に直結した内容で,多重債務の救済に取り組む弁護士,司法書士等を対象に,過払金返還請求のマニュアルとして作成されたものであること,A原告書籍2は,一般の消費者を対象として,難しい議論をあえて割愛し,過払金を回収するための手順を分かりやすく解説したものであること,B本件書籍1は,普段本屋で本を買わないような読者にも読んでもらえるような外観,内容の,コンビニに置いてもらえるような雑誌コードの過払金回収の本を出版するという企画の下に,簡単に読める分量,内容の本にするように構成を考え,漫画,イラスト,図表,書式を用いて作成されたものであり,難しい事項を避け,難しい内容については,下部の四角いコーナーで説明し,「弁護士から一言コメント」や「弁護士解説」のコーナーを設け,弁護士から説明・コメントをつけるという構成になっていること,C本件書籍2は,本件書籍1に加筆・増補して書籍化したものであり,同様に漫画,イラスト,図表,書式を用いて作成された上,原告各書籍と異なり,自己破産,任意整理,個人再生など,過払金回収方法のみならず,過払金とならない残債務の整理を一般人向けに分かりやすく説明したものであり,本件書籍1と同様,難しい内容については,「弁護士解説」のコーナーを設ける構成になっていること,D原告各書籍と本件各書籍とは,その対象とする主な読者,執筆の目的・方針が異なる上,記載順序,章立て,項目立てがそれぞれ異なること,E原告らが同一性,類似性を指摘する部分は,本件各書籍の5分の1にも満たないものであることなどが認められる。これらの事実関係に鑑みれば,本件各書籍は,いずれも,当該書籍を全体として見れば,著者の思想を創作的,個性的に表現した著作物と認められるものであって,原告各表現と本件各表現につき,同一性を有する表現が一定以上の分量があるということもできないから,本件各書籍が原告らの複製権を侵害するものであるということはできない
 したがって,原告らの上記主張は採用できない。
(5) 以上によれば,被告らが原告らの著作権を侵害したとは認められない。

3 著作者人格権侵害の有無について
 
原告らは,被告らが原告各書籍の記載内容を変形し,著したとして,著作者人格権を侵害された旨主張するが,前記2のとおり,本件各表現が原告各表現を複製,翻案したものとはいえない以上,被告らが原告らの著作者人格権を侵害したとは認められない











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