著作権重要判例要旨[トップに戻る]







編集著作物における著作者性(2)
「‘漢検’対策問題集事件」平成240216日大阪地方裁判所(平成21()18463 

 編集プロダクションの関与
() 選択・配列作業について
 前記のとおり,編集プロダクションは,本件対策問題集の原稿作成作業に関与しており,当初段階における小問の選択・配列の作業を行っていたといえる。
 もっとも,前記のとおり,編集プロダクションによる選択・配列は,原告の従業員が選択した素材の中から,原告の指定する配列方針に従って行われていたものであり,編集プロダクションが作成した原稿のチェックにあたって原告の従業員が一番気にしていたのも,原告の作成した執筆要項に従っているかどうかである。
 したがって,編集プロダクションは,原告の方針に反して選択・配列に創作性を発揮することが許されない立場にあったといえる。
 なお,執筆要項において選択・配列に個別具体的な指定がなかった部分に関しては,編集プロダクションに,選択・配列における裁量が存在したと考えられる。しかしながら,ステップシリーズ及びハンディシリーズについては,執筆要項において,できるかぎり満遍なく配当漢字を使用する,できるかぎり異なる熟語・単語で使用するといった観点からの選択・配列が要求されていたところ,このような観点から行われたにすぎない小問及びそこで使用する配当漢字の選択・配列については,編集プロダクションの裁量により行われたものであっても,原告の編集方針を超える独自の創作性があったとはいいがたい。また,分野別シリーズについては,執筆要項において特別な指示はされていないが,原告が主催する日本漢字能力検定の検定対策用問題集という性格からして,やはり,編集プロダクション独自の創作性は発揮されないと考えられる
 
したがって,編集プロダクションが行った選択・配列は,原告の指示の下で,いわば原告の手足となって行ったものであり,編集プロダクションにおいて独自に編集著作権を獲得するようなものではなかったといえる











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