著作権重要判例要旨[トップに戻る]







検定試験の教材作成に係る契約での著作権侵害に関する調査報告義務の解釈が問題となった事例
「『eco検定最短合格講座』教材原稿事件」平成241211日知的財産高等裁判所(平成24()10061 

 [事案の概要]
 原審の経緯は,以下のとおりである。
 原告らは,平成21120日,被告及び株式会社同友館(以下「同友館」という。)との間において,東京商工会議所等が主催するeco検定(環境社会検定試験)対策のためのeラーニング講座「eco検定最短合格講座」(以下「本件商品」という。)の制作・販売事業に関する契約(以下「本件契約」という。)を締結した。原告らは,被告が作成した原稿(以下「本件原稿」という。)に第三者の著作権を侵害する記載があり,また,被告が著作権侵害に関する調査及び報告義務を果たさなかったとして,被告に対し,債務不履行又は不法行為に基づく損害金の支払を求めた。これに対し,被告は,納品した原稿の一部に第三者が作成したインターネット上の記事(ウィキペディア等)などを転用した部分はあるものの,これらは著作権侵害に当たらない,また,被告は上記契約において,具体的な調査報告義務を負うものではなく,仮にこれを負うとしても,その義務を果たしていると主張して,争った。
 原審は,
(1)ア 本件商品のような教材では,既存の著作物やこれに依拠して作された著作と同一する部分が,関する法令や意味内容,これから当かれる一的な解釈や知見,実務上の用,歴史的事実等から当かれる事であったり,客観的事実についての摘示説明にすないありれた表合には,個性を表することがでず,表上ののない部分というべきであり,作的に表した部分において同一するとはいえないから,これらの説明や解説等が独自観点からの説明や解説,あるいは理要約がなされていたり,個性的な表があるといった合でないかり,既存の著作複製権あるいは案権侵害には当たらない,
イ 本件原稿の表についてみると,インターネット上の記事の表用している部分があるものの,いずれも@環境関などの的・由来やの経緯等,A内容や定義,B化学物質等の定義,特性特質,用影響C統計や数値客観的な事実,D書籍の著者概要,Eその環境用語の定義を,表などを用いることなく簡潔に記載したもので,これらの表はありれた表であり,第三者の著作の著作権を侵害しているとめることはでない,
(2) 上記のとおり,本件において著作権侵害はめられないとこ,被告には,著作権侵害のいがあるものすてについて調査報告義務があるとはいえず,どのような合に調査報告が要となるのか,また,調査報告の範囲程度等についても不明確である上,仮に原告らが主張するような調査報告義務にする義務が一定の合に生じ地があるとしても,被告に同義務違反められない,
 として原告らの請求をいずれも棄却した。
 (略)
 [当裁判所の判]
 当裁判所は,本件控訴はいずれも理由がないと判する。その理由は,のとおり付加するかは,原判決の…記載のとおりであるから,これを用する。
1 著作権侵害の存否について
 原告らは,原判決別紙著作対表の「ン」に関する記載について,執筆者の主ないしえによって結論がなることが示唆されており,表がることにより定される,と主張する。
 しかし,原告ら指摘の上記記載は,用語の解説や化学物質特性,人体に対する影響等についての一的な知見に関する部分であって(上記著作対表),仮に執筆者の主ないしえ,あるいはこれに基づく結論にがありるとしても,それ体は思想感情若しくはアイデアなど表それ体でない部分であり,表現自体がのない既存の著作と同一するにすない合に著作権侵害が成しないことに変わりはない。したがって,原告らの上記主張は用することがでず,その,原判決の著作権侵害の存否に関する判りはない。
2 調査報告義務違反について
 原告らは,原告らが被告に対して要求した調査は,著作権法違反かの法的判ではなく,インターネット上の記事をそのまま記載した原稿の有無の調査である,ウィキペディアなどの記事をそのまま用することは,らそのについて担されていないことを意味するから,被告が上記調査義務を懈怠することは,本件商品に対する損することになる,と主張する。
 しかし,本件契約には,被告は,本件商品の原稿データについて,「類似物の著作権に関らないように…作成しなならない」(本件契約第62)と定されているのみであり,本件契約が法上の準委任契約請負契約に当たるとめることもでないから,上記契約条項や民法上の定に基づ,被告が原告らに対し,執筆者がインターネット上の記事をそのまま原稿に記載したかかについて包括的な調査義務を負っているものとすることはでない。また,本件全証拠によるも,本件原稿の記載体にりがあるとめるにりる証拠存在しない。
 なお,…によれ@被告は,原告らが平成2162日に指摘した原稿の問題点について,同日,原告ブルーベアの代表取締Aからのール及びこれに対する返信内容を,執筆員に転したこと,Aこれに対し,原判決別紙著作対表の…記載を執筆したBから,原稿データの取りいをした可能性がある旨の連絡受けたこと,B翌3日,Bから,上記原稿の訂正版送付受けたこと,Cにもかからず,本件商品の販売方法ないし本件契約の継続等をって原告らとの間で紛糾したため,上記訂正原稿を原告らに提供しなかったものとめられ,原告らの指摘に対して,ら対をしなかったとはいえない。
 以上によれ,原告らの上記主張は用することがでず,その,原判決の調査報告義務違反に関する判りはない。
3 予備的主張
 原告らは,予備的主張として,インターネット上の記事をそのままコピー・ペーストしただけの教材を販売することが,人の執筆の成果を不用して利益たと評価される合,公正争として社会的に許容される限度えるものとして不法行為を成することとなり,その結果,原告らの用が損されるとこ,その責任は,本件原稿を作成した被告が負うべきである,と主張する。
 しかし,本件全証拠によるも,原告らが本件契約を解除したとする時点において,本件商品を販売したことが,人の執筆の成果を不用して利益たと評価され,これが公正争として社会的に許容される限度えるものとなっていたとか,これにより原告らの用が損されたとめるにりる証拠存在しない。
 したがって,原告らの上記予備的主張も当である。
 [結論]
 
以上のとおり,本件控訴はいずれも理由がないから,これを棄却することとし,主文のとおり判決する。











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