著作権重要判例要旨[トップに戻る]







60条の適用解釈が問題となった事例(7)
「復原仏画事件」平成241226日東京地方裁判所(平成21()26053 

 慰謝料請求について
 原告らは,被告による原告仏画の改変,被告侵害仏画における被告名の表示により,その名誉を著しく毀損され,多大な精神的苦痛を被ったと主張し,慰謝料の請求をするが,被告による被告侵害仏画の制作や,これらを掲載した被告書籍の制作が,原告らの社会的評価を低下させるものであるとは認められない。また,著作権侵害による損害については,上記財産的損害が賠償されることにより慰謝されているものと解される。
 
もっとも,侵害仏画である被告仏画…が,F氏が死亡した昭和5985日の後に被告によって複製されて被告書籍に掲載され,またその一部が被告の制作したパンフレットに掲載されており,これらにはF氏の氏名が表示されていない。上記被告書籍にF氏の氏名を表示しないで発行することは被告の指示に基づくものと認められる。したがって,これらの掲載行為は,F氏が生存しているとすれば,その著作者人格権(氏名表示権)の侵害となるべき行為に当たる原告A,同B及び同Cは,父であるF氏の制作した仏画に強い誇りと愛着を持っていたものと認められるのであるから,原告A,同B,同Cは,被告の上記行為により,固有の精神的損害を被ったものと認められ,平成元年727日以降における損害につき,慰謝料を請求することができるものであり,上記慰謝料としては,それぞれ3万円とするのが相当である。他方,原告Dについては,これを認めるに足りない。











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