著作権重要判例要旨[トップに戻る]







著作財産権侵害に基づく慰謝料請求の可否(12)
「日航機墜落事故書籍事件」平成250314日東京地方裁判所(平成23()33071 

【コメント】本件は、原告が、被告Bが著述し、被告集英社が発行する書籍は原告の著作物の複製又は翻案に当たり、上記書籍の複製及び頒布により、原告の著作物の著作権及び著作者人格権が侵害されたと主張して、被告らに対し、被告書籍の複製・頒布の差止め及び廃棄を求めるとともに、民法709条、719条に基づき、著作権侵害を理由とする著作権利用料損害金、著作権侵害及び著作者人格権侵害を理由とする慰謝料等の連帯支払を求めた事案です。 

(2) 慰謝料 50万円
 
…によれば,原告は,520名という単独機では史上最大の死者数を出した本件事故に夫が巻き込まれ,離断するとともに焼損して腐敗した遺体の中から夫の遺体を捜し出すという壮絶な体験を経て,遺族として受けた戸惑いや驚がく,悲しみ,恐怖の感情等を原告書籍に著述したことが認められるから,原告が,被告らによる前記著作権や前記著作者人格権に対する侵害行為により,被告書籍の複製,頒布の差止め及び廃棄並びに前記財産上の損害賠償だけでは償うことができない程度の精神的苦痛を被ったことは想像に難くない。そこで,本件に現れた一切の事情を考慮すれば,その精神的苦痛に対する慰謝料の額は50万円とするのが相当である。

※⇒控訴審-平成250930日知的財産高等裁判所(平成25()10027-参照











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