著作権重要判例要旨[トップに戻る]







確認の利益
「‘ピーターラビット’著作権不存在確認事件」
平成190130日大阪地方裁判所(平成17()12138/平成191002日大阪高等裁判所(平成19()713等) 

【原審】

 原告は,被告の原告に対する本件絵柄の著作権に基づく差止請求権が存在しないことの確認を求めており,その訴えは,いわゆる権利の消極的確認の訴えの範疇に属するものである。そして,一般に,確認の訴えにおける確認の利益は,原告の権利又は法律的地位に現存する不安・危険を除去するために,判決によってこの権利関係の存否を確認することが必要かつ適切である場合に認められるところ,消極的確認訴訟の場合においては,被告が権利の存在を何らかの形で主張していれば,特段の事情のない限り,原告としてはその権利行使を受けないという法律的地位に不安・危険が現存することになるものというべきであり,これを除去するために判決をもってその不存在の確認を求める利益を有するものということができる。

【控訴審】

 
1審被告は,1審被告が原告製品にある本件絵柄の原画(原著作物)につき著作権を有したことはないし,有していると主張したこともなく,独占的通常実施権者は差止請求権を有さず,代理行使も許されないなど,1審被告が著作権に基づく差止請求権を行使するおそれはないと主張する。
 しかし,引用にかかる原判決の認定・説示のとおり,消極的確認訴訟の場合,被告が権利の存在を何らかの形で主張していれば,特段の事情のない限り,原告としてはその権利行使を受けないという法律的地位に不安・危険が現存することになるというべきであり,これを除去するために判決をもってその不存在の確認を求める利益を有するものということができるところ,1審被告が表示させている本件C表示は,本件絵柄とそうでない二次的著作物を何ら区別することなく,包括的に著作権を表示するものとなっているなど,実際上の機能として本件絵柄の原画について未だ著作権が存続しているとの印象を与えるおそれのあるものであり,1審被告はこれを前提にその侵害に対しては断固たる法的措置を執ることを言明しているものであって,少なくとも外観上,1審被告が自己又はライセンシーの名の下に,自らの判断で又はFW社の指示によって原告製品にある本件絵柄につき著作権に基づく差止請求権を行使するおそれがないとはいえない











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