著作権重要判例要旨[トップに戻る]







同一性の立証検討方法(2)
「建築積算アプリケーションソフト『積算くん』事件」平成120330日大阪地方裁判所(平成10()13577 

 そこで、具体的に、積算くん(管理人注:原告作成に係る、建築積算アプリケーションソフトのこと)の表示画面において、思想又は感情が創作的に表現されているかどうかを検討する必要がある。
 しかるところ、複製権侵害が認められるためには、WARP(管理人注:被告作成に係る、意匠内外装積算を行う建築積算アプリケーションソフトのこと)の表示画面と積算くんの表示画面とが実質的に同一であること、換言すれば、WARPの表示画面から積算くんの表示画面の創作的表現形式が直接覚知、感得できなければならないと解されるが、そのように評価できるためには、少なくとも、両表示画面の共通する表現形式において、積算くんの著作者の思想又は感情が創作的に表現されていなければならないというべきである。そこで、積算くんの表示画面において、思想又は感情が創作的に表現されているかどうかは、後記でWARPの表示画面から積算くんの創作的な表現形式を直接覚知、感得することができるかどうかを検討するに当たって、両表示画面の共通する表現形式を抽出した後に、当該共通する表現について検討することとする。
 (略)
 以上によれば、積算くんの表示画面とWARPの表示画面との間には、表現が共通する部分が存在するものの、異なる表現も多々存在するのであり、しかも、両表示画面において表現が共通する部分に、積算くんの著作者の思想又は感情の創作的な表現があるとみることはできない。
 
したがって、その余の点につき判断するまでもなく、WARPの表示画面が著作物たる積算くんの表示画面を複製したものと認めることはできない。











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