著作権重要判例要旨[トップに戻る]







著作者人格権侵害と著作権侵害との関係(5)
「書『雪月花』照明器具宣伝カタログ掲載事件」平成111027日東京地方裁判所(平成10()14675/平成140218日東京高等裁判所(平成11()5641 

【コメント】本件は、原告の著作に係る書を撮影した写真を照明器具の宣伝広告用カタログに掲載した被告らの行為が、原告の有する著作権(複製権・翻案権)、著作者人格権(氏名表示権・同一性保持権)を侵害したと主張して、原告が被告らに対し、損害賠償を請求した事案です。 

【原審】

 
以上のとおり、原告の複製権が侵害されたことを理由とする原告の請求は理由がない。
 
なお、原告の氏名表示権侵害及び同一性保持権侵害の主張については、前記のとおり、被告らの原告各作品の利用の態様が、原著作物の内容及び形式の特徴的部分を覚知させるようなものでない以上、原告の氏名表示権及び同一性保持権による利益を損なうものと解することはできず、結局、原告の右主張は失当ということになる。

【控訴審】

 本件各カタログ中の本件各作品部分が本件各作品の著作物としての本質的な特徴、すなわち思想、感情の創作的な表現部分を有するものではなく、本件各カタログが本件各作品の複製物であるとも、その翻案に係る二次的著作物であるともいえないことは上記のとおりであるから、亡Aの氏名表示権及び同一性保持権は本件各カタログに及ばないというべきである。
 
したがって、本件各作品に係る亡Aの著作者人格権(氏名表示権及び同一性保持権)の侵害に基づく控訴人の請求も理由がない。











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