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黙示の利用許諾を認定した事例(7)
「専門学校生作成CG利用事件」平成151218日大阪地方裁判所(平成14()8277/平成160630日大阪高等裁判所(平成16()360 

【原審】

 前記記載のとおり、被告のテレビコマーシャルには原告作品@、Aが複製されており、被告のパンフレット及びホームページには原告作品@ないしBが複製されているものと認められ、これに前記の認定を合わせ考えると、原告は、被告に雇用されるときの面接の際に、原告作品@ないしBの静止画がパンフレットに複製され使用されていることを知っていたものと推認され、また、原告作品@ないしBを含む原告の作品が被告のパンフレットのほかホームページやテレビコマーシャルなどに複製されて使用されることがあり得ることも認識していたものと推認される。そして、その上で、同面接の際に、広報に使用する作品の制作の補助などを業務の内容として被告に雇用されることを承諾するとともに、原告作品@ないしBが被告のパンフレットに複製されて使用されていること、及びその後も原告作品@ないしBが被告のパンフレット、ホームページ、テレビコマーシャルなどに複製されて使用されることに同意を与えたと認めるのが相当である。

【控訴審】

 なお、このことは、前記認定のとおり、原告は、被告のテレビコマーシャルに原告作品@、Aが使用されたことを知っていながら、その後も被告に対して長期間にわたって異議を述べたとは認められないことからも裏付けられる。
 
もっとも、…によれば、原告は、平成13526日及び同年621日に被告理事長Bらと面談した際に、原告作品@ないしBが被告のテレビコマーシャル、パンフレット及びホームページに使用されたことにつき異議を述べたが、その際に、被告理事長Bは原告に著作権がないなどと述べるにとどまっていたこと、C(管理人注:被告の従業員)は、上記使用について原告の同意を得ていなかったという趣旨の発言をしたことが認められる。
 
しかしながら、被告理事長Bの上記答えから直ちに原告の同意が得られていなかったと認めることはできないし、本件全証拠によっても、原告が被告に雇用されるときの面接の状況をCが知っていたか否かは定かではなく、…によれば、Cの上記発言は、原告が、被告に対し、原告作品@ないしBを被告のテレビコマーシャル、パンフレット及びホームページに使用することにつき、明示的に同意をしたことはないという趣旨をいうものであって、黙示的な同意を与えたこともないという趣旨をいうものではないと認められる。
 
一方、前記認定の事実によれば、被告代表者Bは、平成101112日ころ、原告に対し、原告作品@ないしBを被告の広報等にその後も継続的に使用すること、原告の業務の内容は広報に使用する作品の制作を補助すること及び実習の補助をすること等であることを明らかにした上で、採用を申し入れたところ、原告は、これを承諾し、被告に対して原告作品@ないしBの使用について抗議をすることなく、被告において平成133月まで就労していたというのであるから、原告が、被告に対し、雇用されるときの面接の際に、原告作品@ないしBを被告のテレビコマーシャル、パンフレット及びホームページに使用することにつき、少なくとも黙示的に同意を与えていたことは明らかである。











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