著作権重要判例要旨[トップに戻る]







会社と会社代表者個人の共同不法行為責任を認定した事例
「フォントプログラム海賊版事件」
平成160513日大阪地方裁判所(平成15()2552 

【コメント】本件は、パーソナルコンピュータ用フォントのプログラムの著作権を有する原告が、「被告会社」がそのプログラムを違法に複製して原告の著作権(複製権)を侵害したと主張して、被告会社に対し、被った損害の賠償等を求め、さらに、「被告A」に対し、被告会社の代表者として自ら当該複製を行っていたなどとして、被告会社と連帯して損害賠償債務を負うと主張して、損害賠償を求めた事案です。 

 被告Aが被告会社と連帯して責任を負うかについて
 
前記で認定したとおり、被告会社が恒常的に本件フォントプログラムの海賊版をインストールする旨述べてパーソナルコンピュータの購入の勧誘を行い、実際に販売するパーソナルコンピュータのハードディスクに本件フォントプログラムの海賊版をインストールしており、被告会社の業務に使用しているパーソナルコンピュータのハードディスクにも本件フォントプログラムの海賊版をインストールして、その準備を行っていたと認められること、被告会社は代表取締役である被告Aの他、従業員が5名程度いるにすぎないこと、被告Aも、自ら本件フォントプログラムの海賊版をインストールする旨述べてパーソナルコンピュータの販売や勧誘を行っていたことに照らせば、被告Aは被告会社の代表者として、自ら、又は被告会社従業員をして、被告会社の顧客に販売するパーソナルコンピュータのハードディスクや、被告会社がその業務に使用するパーソナルコンピュータのハードディスクに本件フォントプログラムの海賊版のインストールを行っていたと認めることができる。これに反する被告Aの主張は、前記で判示したところに照らして採用することができない。
 
そして、上記の認定事実によれば、被告Aによる、被告会社の代表者として、自ら、又は被告会社従業員をして、被告会社の顧客に販売するパーソナルコンピュータのハードディスクや、被告会社がその業務に使用するパーソナルコンピュータのハードディスクに本件フォントプログラムの海賊版のインストールをした行為は、被告らの原告に対する共同不法行為と評価することができる。したがって、被告Aは、上記行為によって原告に生じた損害について、被告会社と連帯して損害賠償責任を負うというべきである。











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