著作権重要判例要旨[トップに戻る]







損害賠償の準拠法(2)-侵害行為に供されていたサーバーが外国に設置されていた事例-
「ファイルローグ[JASRAC著作権侵害]事件」平成170331日東京高等裁判所(平成16()405 

【コメント】本件は、被控訴人が、控訴人会社に対し、同社が「ファイルローグ」という名称で運営する電子ファイル交換サービスにより、被控訴人が管理等する音楽著作物のMP3形式に係る電子ファイルが送受信されることが、同音楽著作物の著作権(送信可能化権及び自動公衆送信権)を侵害するとして、その差止めを求めるとともに、控訴人会社及びその代表者取締役であるXに対し、同音楽著作物の著作権の侵害に基づく損害賠償を請求した事案です。

 
なお、本件で問題となった「本件サービス」とは、控訴人会社が所定のカナダ法人と提携することにより、利用者のパソコン間でデータを送受信させるピア・ツー・ピア技術を用いて、カナダ国内に中央サーバ(「控訴人会社サーバ」)を設置し、インターネットを経由して控訴人会社サーバに接続されている不特定多数の利用者のパソコンに蔵置されている電子ファイルの中から、同時に控訴人会社サーバにパソコンを接続させている他の利用者が好みの電子ファイルを選択して、無料でダウンロードできるサービスのことです。 


 控訴人会社は日本法人であり,控訴人会社サイトは日本語で記述され,本件クライアントソフトも日本語で記述されていることからは,本件サービスによるファイルの送受信のほとんど大部分は日本国内で行われていると認められる。控訴人会社サーバがカナダに存在するとしても,本件サービスに関するその稼動・停止等は控訴人会社が決定できるものである。以上からすると,控訴人会社サーバが日本国内にはないとしても,本件サービスにおける著作権侵害行為は,実質的に日本国内で行われたものということができる。そして,被侵害権利も日本の著作権法に基づくものである。
 
上記の事実からすれば,本件においては,条理(差止請求の関係)ないし法例111項(管理人注:現「法の適用に関する通則法」17条)(不法行為の関係)により,日本法が適用されるものというべきである。











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