著作権重要判例要旨[トップに戻る]







原著作者の権利(4)
「『どこまでも行こう』・『記念樹』/フジテレビ事件」平成151219日東京地方裁判所(平成14()6709
 

 [27条について]
 
27条は,「著作権者は,その著作物を翻訳し,編曲し,若しくは変形し,又は脚色し,映画化し,その他翻案する権利を専有する。」と規定し,法28条は,「二次的著作物の原著作物の著作者は,当該二次的著作物の利用に関し,この款に規定する権利で当該二次的著作物の著作者が有するものと同一の種類の権利を専有する。」と規定する。このように,27条は,文言上,「著作物を編曲する権利を専有する」旨定めており,「編曲する」という用語に「編曲した著作物を放送する」という意味が含まれると解することは困難である。そして,27条とは別個に,法28条が,編曲した結果作成された二次的著作物の利用行為に関して,原著作物の著作権者に法21条から27条までの二次的著作物の経済的利用行為に対する権利を定めていることに照らせば,法27条は,著作物の経済的利用に関する権利とは別個に,二次的著作物を創作するための原著作物の転用行為自体,すなわち編曲行為自体を規制する権利として規定されたものと解される。
 
原告会社は,二次的著作物を放送する行為に対しても,法27条の権利侵害が成立すると主張するが,そのように解すると,「編曲」の意味を法27条に例示された形態以上に極めて広く解することになるし,著作権法が法27条とは別個に法28条の規定を置いた意味を無にするものとなるから,法27条を理由とする同原告の主張は,採用することができない。
 
[28条について]
 
本件において,甲曲について法27条の権利を専有する原告会社の許諾を受けずに創作された二次的著作物である乙曲に関して,原著作物である甲曲の著作権者は,法28条に基づき,乙曲の複製権(法21条),放送権(法23条)及び譲渡権(法26条の2)を有するから,原告会社の許諾を得ずに乙曲を放送,録音し,録音物を販売した被告に対しては,法27条に基づくのではなく,法28条に基づいて権利行使をすることができると解すべきである。











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