著作権重要判例要旨[トップに戻る]







同一性保持権を侵害して作成された二次的著作物を放送する行為は同一性保持権侵害となるか
「『どこまでも行こう』・『記念樹』/フジテレビ事件」平成151219日東京地方裁判所(平成14()6709 

 20条によれば,同一性保持権とは,その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し,その意に反してこれらの変更,切除その他の改変を受けない権利である。そして,20条は,条文上,改変行為だけを侵害行為としており,改変された後の著作物の利用行為については規定されていない
 
また,法1131項には,同一性保持権侵害とみなされる行為が規定されているが,そこで列挙されているのは,頒布行為や頒布目的の所持,輸入などの行為である。すなわち,同項は,法21条から法26条の3に定められた支分権の対象となる行為の中から,一定の類型の行為のみを一定の要件を課して同一性保持権侵害とみなしているのである。1131項においては,頒布行為と同列に扱われるべき公衆送信(放送)行為や複製(録音)行為は,同一性保持権侵害とはみなされていないし,「頒布」は,法2119号において定義されているとおりの行為をいい,公衆送信(放送)や複製(録音)を含むと解することはできない。
 原告Aは,著作者人格権を侵害した楽曲を自由に放送や録音等することができるとすると,著作者人格権を法律上保護することが無意味となる旨主張する。
 同一性保持権については,立法論としてはともかく,現行法の解釈としては,上記のとおり,同一性保持権を侵害して作成された二次的著作物を放送する行為は,同一性保持権侵害とならないといわざるを得ない。











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