著作権重要判例要旨[トップに戻る]







タイトル表示の追加による同一性保持権侵害性が問題となった事例
「映画フィルム『九州雑記』事件」
昭和520228日東京地方裁判所(昭和44()1528 

【コメント】本件は、旧著作権法が適用された事例ですが、現行法においても通用する考え方を含んでいます。 

 原告は、被告は本件映画各篇冒頭に「東京福原フイルムズ作品」と表示されたタイトル・フイルムを加えることにより本件映画各篇の呎数450455とし、原告が本件映画について有する同一性保持権を侵害した旨主張するので、この点について検討する。
 
同一性保持権とは、著作者がその著作物の同一性を保持し、無断でその改ざんその他の変更を受けないことを内容とする権利であつて(旧著作法第18条第1項参照)、著作者の人格的利益の保持のため著作者に認められた権利であるから、著作者の人格的利益を害しない程度の変更は同一性保持権の侵害とはならないものと解すべきところ、…によれば、本件映画各篇について、フイルムの全体の長さが453呎ないし461呎であるのに対し、右タイトル・フイルムの長さはわずか4呎ないし11呎であることが認められ、右事実に、右タイトル・フイルムが事実に即し単に本件映画が被告製作の作品であることを示すものであるに過ぎないということ、原告は構成及び演出を担当した本件映画の著作者の一人ではあるが、本件映画の単独著作者ではないことなどの前説明の事実を併せ考えれば、原告主張のとおり被告が右タイトル・フイルムを加えることにより本件映画の呎数を長くしたからといつて、原告が本件映画について著作者の一人として有する人格的利益が害されたものとは認められないから、被告の右行為により原告が本件映画について有する同一性保持権が侵害されたとはいえない。











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