著作権重要判例要旨[トップに戻る]







フィルムの縮小化による同一性保持権侵害性が問題となった事例
「映画フィルム『九州雑記』事件」
昭和520228日東京地方裁判所(昭和44()1528 

【コメント】本件は、旧著作権法が適用された事例ですが、現行法においても通用する考え方を含んでいます。 

 原告は、右複製権侵害に基づく請求が認められないとしても、(1)被告の右行為は原告が「牧水のふるさと」について有する同一性保持権を侵害するものであり、(2)仮に同一性持権を侵害するものでないとしても、著作者である原告の名誉又は声望を害する方法によりこれを利用するものであつて、著作者人格権を害するものとみなされるものであり、(3)あるいは原告の一般的人格権を侵害するものであると主張する。しかしながら、前説明のとおり著作者の人格的利益を害しない程度の変更は同一性保持権の侵害とはならないものと解すべきところ、一般的にいつて16ミリカラーフイルムを8ミリカラーフイルムに縮小したからといつて、これを映写した場合を考えると、16ミリカラーフイルムで表現された著作者の創作意図に変更を及ぼし、ひいて著作者の人格的利益を害するものとは解されないところ、原告が「牧水のふるさと」が8ミリカラーフイルムに縮小されて販売されたことによつて特にその人格的利益が害されたことを認めるに足りる証拠はないし、また原告が被告の右行為により名誉又は声望を害されたりあるいは一般的人格権が害されたことを認めるに足りる証拠もない。原告の右主張は理由がない。











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